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『ジュラシック・ワールド/炎の王国』恐竜たちを呑み込んだ、監督J・A・バヨナの世界 ※注!ネタバレ含みます。

© Universal Pictures

『ジュラシック・ワールド/炎の王国』恐竜たちを呑み込んだ、監督J・A・バヨナの世界 ※注!ネタバレ含みます。

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『ジュラシック・ワールド/炎の王国』あらすじ

ハイブリッド恐竜インドミナス・レックスとT-レックスが死闘を繰り広げ崩壊したテーマパーク<ジュラシック・ワールド>を有する島、イスラ・ヌブラル島では<火山の大噴火>の予兆がとらえられていた。迫り来る危機的状況の中、人類は恐竜たちの生死を自然に委ねるか、自らの命を懸け救い出すかの究極の選択を迫られていた――。そんな中、恐竜行動学のエキスパート、オーウェン(クリス・プラット)はテーマパークの運営責任者だったクレア(ブライス・ダラス・ハワード)と共に、恐竜を救い出すべく行動を起こす事を決意、島に向かったその矢先、火山は大噴火を起こし、生き残りをかけた究極のアドベンチャーが幕を開ける!


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ようやくオファーを受諾した奇才監督が描く、恐竜王国の終焉



 これまでの『ジュラシック』シリーズとは何かが違う。14年ぶりの再始動を饗宴的なムードで祝福した前作とは違い、本作は途方もない夢が破れた後の痛みや影が亡霊のごとくつきまとう。その意味では最もダークで、底知れぬ闇を抱えた一作と言えるのかもしれない。


 そんな『ジュラシック・ワールド/炎の王国』を手がけたのは、バルセロナ生まれの当時弱冠43歳の名匠、J・A・バヨナ。監督デビュー作以来、ギレルモ・デル・トロからの力強いサポートを受け(デル・トロの名は本作エンドクレジットのサンクス欄で見受けられる)、その類まれなる才能を余すところなく爆発させてきた彼は、同世代監督たちの中でも一歩も二歩も抜きん出た存在と言っていい。どうやらプロデューサー陣による彼へのアプローチは、前作『 ジュラシック・ワールド』の監督探しの時から始まっていたとか。その時は「申し出はありがたいが、私はかなり準備をして臨むタイプの監督なので、準備期間の短い今回はやめておいた方が良さそう」といって辞退したようだが、ついに時が満ちた今、新シリーズ3部作の真ん中、つまり最も”変化球”が求められるポイントにて待望の登板を迎えることとなった。



『ジュラシック・ワールド/炎の王国』© Universal Pictures


 だが、これは確固たるブランドが確立された超人気シリーズ。いくらバヨナといえども、今回ばかりはダークな作家性を抑え、あくまで『ジュラシック』に準じた形での“変化球”になるのだろうと思っていた。しかし、である。いざ映画の幕が上がってみて驚いた。そこには「地獄の釜のふたが開いた」とでも言うかのような、バヨナ・ワールド全開の光景が広がっていたのである。



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