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『嘘もまことも』俳優の演技に照らされながら「嘘」を掘り下げた脚本が輝く

©2025「嘘もまことも」製作委員会

『嘘もまことも』俳優の演技に照らされながら「嘘」を掘り下げた脚本が輝く

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嘘と真実の間をたゆたうレンタルビジネス



 本作はいくつもの芯となる要素を併せ持つ。中でもいちばん目を惹きつけるのは、「レンタルビジネス」という題材だろう。近年、国内外では、日本発祥とも言われるこのビジネスについて扱った作品がいくつも誕生しているが、似たような内容になるのかと思いきや、それぞれに異なる着眼点やアウトプットの形を持ち、独創的な作品が生まれているのが非常に面白いところ。


 例えば、ハリウッド産『レンタル・ファミリー』(25)ではブレンダン・フレイザー演じる主人公が真剣にこの仕事に打ち込み、ターゲットとの間に絆や信頼関係を形作ろうとする。かと思えば、オーストリア産『PEACOCK/ピーコック』(24)では主人公があまりに多くの役柄を演じ過ぎて、本来の自分の個性や意見を枯渇させていく姿が描かれる。



『嘘もまことも』©2025「嘘もまことも」製作委員会


 ならば『嘘もまことも』はどうだろう。これは言うなれば、かつて恋人の嘘に傷ついた主人公が、逆にビジネスを通じておおらかに嘘を探究しようとする作品だ。「レンタルビジネス=嘘」とは、いささか言葉が強過ぎるかもしれないが、梨沙は自分以外の何者かになりきって一つ一つの責務を全うすることで、この仕事を依頼者にとっても自分にとっても「嘘のない真実の瞬間」にまで高めていくのである。




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