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『嘘もまことも』俳優の演技に照らされながら「嘘」を掘り下げた脚本が輝く

©2025「嘘もまことも」製作委員会

『嘘もまことも』俳優の演技に照らされながら「嘘」を掘り下げた脚本が輝く

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飛び込んだ嘘が新たな世界の扉を開く



 「嘘」とは、さながらこの世の中を識別する試験紙のようなもの。あるときは人を傷つける棘になるし、またあるときは自分や相手を救うための想像力にもなりうる。磯部鉄平監督が紡ぐ『嘘もまことも』(25)は、巧妙に形作られた筋書きを通じて嘘の本質と真向かい、やがてヒロインの人生に心地よい風が吹き始める過程を見守る、ユニークな創造性を持った一作だ。


 舞台は東京。主人公の梨沙はある日突然の母親の死に見舞われ、時を同じくして恋人のついた嘘にも直面、この悲しみのWパンチによって心を痛める。


 しかしこれは決してネガティブな感情を引きずるような映画ではない。やがて彼女が運命的に巡り会うのは「レンタル人材ビジネス」。依頼に応じて契約スタッフが何らかの代行業務を行なったり、誰かになりきって役割を担う仕事のことだ。



『嘘もまことも』©2025「嘘もまことも」製作委員会


 最初は他愛もない数合わせのバイト仕事のはずだった。しかし、このビジネスを取り仕切る飄々とした雰囲気の社長は、すぐさま嘘のつけない梨沙の真面目な性格に才能を見出し「興味があれば、ぜひ連絡して」といざなう。お金のためでも、やりがいのためでもない。彼女の興味を惹いたのは「嘘」そのもの。かつての恋人と同じ「嘘をつく人」の心情に触れられるとあって、梨沙は自分でも全く想像してなかった、新たな世界の扉を開けることになるのだが…。




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