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重厚でドラマチックなオスカー受賞作『ディア・ハンター』に潜む、さらにドラマチックな事実とは?

重厚でドラマチックなオスカー受賞作『ディア・ハンター』に潜む、さらにドラマチックな事実とは?

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羽ばたいていった大スターたち



 最後に、関係者がたどったその後のドラマについて触れておこう。本作でアカデミー主演男優賞にノミネートされながらも、『帰郷』のジョン・ヴォイトに敗れたデ・ニーロは2年後、『レイジング・ブル』(80)の鬼気迫る演技で同賞の受賞を果たし、名実ともにトップ俳優としての地位を築いた。ニックを演じたクリストファー・ウォーケンは本作で助演男優賞を受賞し、名バイプレーヤーとして現在も活躍を続けている。




 デ・ニーロに実弾入りの銃を向けられたカサールは実は撮影時、末期ガンに冒されており、スタジオからは起用を反対されていたが、チミノは彼の起用にこだわり、カサールもそれに応えて最後まで仕事をやり遂げた。当時のカサールの恋人で、まだ無名だったリンダ役のメリル・ストリープはカサールの死を見届けた後、その悲しみを乗り越え、翌年『クレイマー、クレイマー』(79)でアカデミー助演女優賞を受賞し、大女優への道を歩き始める。




 そして監督のチミノは本作での成功をステップにして、さらなる超大作『天国の門』(80)を完成させるが、その悲惨としか言いようがない興行的失敗によりハリウッドを追放され、復帰後の奮闘も実らぬまま2016年に世を去った。



文: 相馬学

情報誌編集を経てフリーライターに。『SCREEN』『DVD&動画配信でーた』『シネマスクエア』等の雑誌や、劇場用パンフレット、映画サイト「シネマトゥデイ」などで記事やレビューを執筆。スターチャンネル「GO!シアター」に出演中。趣味でクラブイベントを主宰。



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作品情報を見る



『ディア・ハンター 4Kデジタル修復版』

12月14日(金)、角川シネマ有楽町、アップリンク吉祥寺ほか全国公開

配給:KADOKAWA

公式サイト:http://cinemakadokawa.jp/deerhunter/

 (c)1978 STUDIOCANAL FILMS LTD.  All Rights Reserved.


※2018年12月記事掲載時の情報です。

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