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『恋におちて』観客を危険な恋とニューヨークへと誘う、ロバート・デ・ニーロとメリル・ストリープ魅惑の競演作

(c)Photofest / Getty Images

『恋におちて』観客を危険な恋とニューヨークへと誘う、ロバート・デ・ニーロとメリル・ストリープ魅惑の競演作


 既婚者同士が恋に落ちたらどうなるか?双方の生活は破壊され、2人は大きな代償を支払うことになる。この描かれ過ぎてきた物語を、もし凡庸な演出と演技でなぞったなら、それは単なる不倫ドラマとして、観客の好奇心を一瞬だけ惹きつけて、映画の戸棚に仕舞われるだけだろう。


 『恋におちて』(84)はそんな運命を免れた、このジャンルでは珍しい作品だ。設定上のテーマは不倫であることに違いはないが、人間の心理を丁寧に文字に起こしたマイケル・クリストファーの脚本と、ニョーヨーク・ロケをふんだんに盛り込んだウール・グロスバードの演出とが相まって、大人の映画ファンに長く愛される1編となった。



 映画が公開された1985年には、これにインスパイアされたドラマ『金曜日の妻たちへⅢ 恋におちて』が放送され、高視聴率を獲得。主題歌”恋におちて-Fall in Love”も大ヒットし、劇中には、映画と同じ通勤電車のシーンが再現され、話題になった。


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いたってシンプルなストーリー



 物語はいたってシンプルだ。クリスマス・イブで賑わうニューヨークの5番街。書店の出口付近でぶつかった拍子に、互いに買った本を取り違えたまま、帰宅してしまったフランク(ロバート・デ・ニーロ)とモリー(メリル・ストリープ)。偶然、同じ電車に乗ってマンハッタンにある会社に通っていた2人は、必然的に再会し、電車の席に隣り合わせて出勤、駅のカフェでそれぞれの家族の話をしながら、急激に親しくなっていく。


 夫や妻からは得られない安らぎとときめきを、2人とも相手から感じ取っていたのかもしれない。ある日、病床にある父に命の危険が訪れた時、モリーはとっさに夫ではなくフランクに連絡を取ってしまう。そんな関係が怖くなったモリーは、もう会わないと心に決め、それをフランクに告げるが、フランクはいつものようにグランド・セントラル駅で待ち合わせようと返した。



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 しかし、彼は仕事に手間取り、約束の時間に遅刻してしまう。諦めかけたその時、目の前に笑顔のモリーが現れる。フランクは衝動を抑えきれず、柱の陰にモリーを連れて行き、激しいくちづけを交わす。その時の2人は、関係の行く末を想像する余裕などなかった。



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