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70年代が描く「いま」を丁寧に撮り上げた、バリー・ジェンキンス監督『ビール・ストリートの恋人たち』

70年代が描く「いま」を丁寧に撮り上げた、バリー・ジェンキンス監督『ビール・ストリートの恋人たち』


奴隷解放宣言の抜け穴



 本作への理解を深めるのに非常に役立つ、Netflixのドキュメンタリー作品『13th -憲法修正第13条-』(16)を紹介したい。 この作品では、公式に奴隷制を廃止し、アフリカ系アメリカ人の人権を認めた憲法修正第13条に、ある抜け穴があったことが指摘されている。


 “奴隷制もしくは自発的でない隷属は、アメリカ合衆国内およびその法が及ぶ如何なる場所でも、存在してはならない。ただし犯罪者であって関連する者が正当と認めた場合の罰とするときを除く”(「憲法修正第13条・第1節」)


 人間を奴隷のように扱ってはならないが、犯罪者であれば隷属させてもいいというのだ。『ビール・ストリートの恋人たち』の舞台となる1970年代は、黒人の権利を認めさせるための公民権運動が盛り上がっていた。だがニクソン政権下で、アフリカ系の犯罪逮捕者が増加し始めたという。




 ドキュメンタリーのなかでは、黒人の勢いを抑えようとした不当な逮捕がその原因になっていると指摘されている。80年代のレーガン政権では、黒人の逮捕者がさらに増える。そして囚人たちが安価な労働力としてビジネスに利用されることは、新たな奴隷制度なのではないかと訴える。また、白人警官が黒人の容疑者を無抵抗の状態で射殺するというニュースは、現在も絶えることがない。



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