2019.06.20
バディ・ムービーの面白さを体現したベテランと人気者
主人公はMIBのベテラン・エージェントKと、新人のJ。K役には『逃亡者』(93)でアカデミー助演男優賞を受賞した名優トミー・リー・ジョーンズ。コメディ初挑戦となった彼だが、“この映画に出たことで、二度と仕事をもらえなくなるかもしれないと思った”と笑って語る。
相手役のJには『バッド・ボーイズ』(95)『インデペンデンス・デイ』(96)とメガヒット作に立て続けに出演し、飛ぶ鳥を落とす勢いだったウィル・スミス。ジョークはもちろん、アクションもたっぷり披露し、実質的な主役と呼んで差し支えない活躍ぶりだが、この時点ではジョーンズの方が役者としては格上で、クレジットの順も彼に先を譲ることになった。
『メン・イン・ブラック』(c)Photofest / Getty Images
『メン・イン・ブラック』が成功した理由は、まずバディ・ストーリーを織りなした役者ふたりのコンビネーションにある。年長でシリアスなジョーンズと、お調子者でツッコミ上手なスミスの組み合わせは絶妙そのもの。”コメディ映画には面白い役者はひとりいれば良い"とソネンフェルドは語るが、ウィル・スミスはその役目をきっちり果たした。”ウィルのおかげで、私も面白いヤツと思われるようになったよ”とジョーンズは振り返る。