1. CINEMORE(シネモア)
  2. NEWS/特集
  3. 「魅せる」俳優・吉沢亮出演のおすすめ映画 厳選5本!日本の映画界を牽引していくホープ!
「魅せる」俳優・吉沢亮出演のおすすめ映画 厳選5本!日本の映画界を牽引していくホープ!

(c) 2018「リバーズ・エッジ」製作委員会/岡崎京子・宝島社

「魅せる」俳優・吉沢亮出演のおすすめ映画 厳選5本!日本の映画界を牽引していくホープ!

PAGES




5.『空の青さを知る人よ』(19) 監督:長井龍雪 108分


ヒット作『あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない。』の長井龍雪監督、脚本家の岡田麿里、キャラクターデザイナーの田中将賀のトリオが再結集したアニメ映画。音楽を愛する少女の前に、姉の幼なじみで憧れの存在だったバンドマンが、13年前の姿で現れる。一方姉の元には、現在の彼が現れ……。斬新な設定の恋愛音楽ドラマだ。


吉沢は、長編アニメ映画の声優初挑戦ながら、本作でバンドマンの18歳と31歳を演じ分けるという離れ業を披露しており、しかもどちらも抜群に上手い、という“声の演技”の才能を見せつけている。身体すべてで役を演じる俳優は、本職の声優に比べるとなかなか「声に身体性を乗せて、かつキャラクターとリップシンクさせる」に苦労するというが、本作での吉沢の多彩な演技は、言葉にならない呼吸や嘆息に至るまで、実に見事だ。


同じ人物の過去の姿と現在の姿を好きになってしまった姉妹の切ない恋模様、『泣きたい私は猫をかぶる』(20)も手掛けた岡田ならではの内省的でビターなセリフ、埼玉県・秩父を舞台にした美しい映像の数々、人気シンガーソングライター・あいみょんが書き下ろした主題歌など、様々な要素が一体となり、エモーショナルに観る者の心の芯へと響き渡るさまは、どこか哀切ながらも秋晴れの空のように爽快だ。




どんな作品であっても、「魅せる」俳優・吉沢亮。


2020年には、NHK連続テレビ小説『なつぞら』の広瀬すずと再共演した『一度死んでみた』のほか、『君の膵臓をたべたい』の原作者・住野よるの小説を映画化した『青くて痛くて脆い』、北村匠海、山田裕貴、杉野遥亮、鈴木伸之、磯村勇斗、間宮祥太朗といった若手人気俳優が結集した『東京リベンジャーズ』、北村匠海、小松奈々と兄妹を演じる『さくら』が控えている。ちなみに『さくら』では、絶世の美男子である長男を演じており、まさに適役といえるだろう(意気込みコメントでは「僕自身男4人兄弟で、女姉妹に憧れていました。妹、ワクワク。」と語っており、このユーモアセンスも微笑ましい)。


この強力なラインナップを見ても、これからますます、吉沢亮という役者が絶対的な存在になっていくことは、もう確定事項と言っていいだろう。めきめきと力をつけ、スターダムを駆けあがっていく彼を、これからも注視したい。



文: SYO

1987年生。東京学芸大学卒業後、映画雑誌編集プロダクション・映画情報サイト勤務を経て映画ライター/編集者に。インタビュー・レビュー・コラム・イベント出演・推薦コメント等、幅広く手がける。「CINEMORE」「FRIDAYデジタル」「Fan's Voice」「映画.com」「シネマカフェ」「BRUTUS」「DVD&動画配信でーた」等に寄稿。Twitter「syocinema

PAGES

この記事をシェア

メールマガジン登録
  1. CINEMORE(シネモア)
  2. NEWS/特集
  3. 「魅せる」俳優・吉沢亮出演のおすすめ映画 厳選5本!日本の映画界を牽引していくホープ!