4.『キングダム』(19)監督:佐藤信介 134分
『猫は抱くもの』(18)では主人公(沢尻エリカ)を見守る猫の擬人化した姿、『BLEACH 死神代行篇』(18)ではクールな射手を演じた吉沢。2019年は、つい先日続編製作が発表された『キングダム』やNHK連続テレビ小説『なつぞら』など、大きく躍進を遂げた年となった。
『キングダム』では一人二役に挑戦しており、玉座を奪われた王と、彼の影武者となった戦災孤児の青年という、立場や物言い、振舞いや性格に至るまで、すべてが正反対のキャラクターを見事に演じ分けている。中国で大規模ロケを行った迫力のアクションシーンでは、持ち前の剣才をフルに発揮。戦災孤児の漂を演じる際は型にはまらない荒々しい剣、玉座奪還を狙う嬴政は王族ならではの習得した剣と、「野性味」と「洗練」を使い分けて演じたという。
これまでに吉沢が演じてきた役柄とは異なる、「王」の振舞いに説得力を持たせるべく、姿勢や眼光、表情筋にかなり気を配って演じたとか。血風吹きすさぶ戦場で長髪を振り乱し、味方を鼓舞しながら闘うという猛々しい姿も見せ、吉沢の新たな代表作といえるだろう。
“相棒”を演じた主演の山﨑賢人ともども、彼らの役者人生をかけたといっても過言ではない全身全霊を放出しきった“圧”と“熱”のたぎった、力作だ。
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