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  3. 『きみの瞳(め)が問いかけている』誰よりも、役者を魅力的に撮る。三木孝浩監督の秘めた“美学”【Director's Interview Vol.87】
『きみの瞳(め)が問いかけている』誰よりも、役者を魅力的に撮る。三木孝浩監督の秘めた“美学”【Director's Interview Vol.87】

『きみの瞳(め)が問いかけている』誰よりも、役者を魅力的に撮る。三木孝浩監督の秘めた“美学”【Director's Interview Vol.87】


ヒットメイカー・三木孝浩。『ソラニン』(10)で長編映画監督デビューを果たしてから10年、青春ラブストーリーの名手として、名をはせてきた。いきものがかりやAimerといったミュージシャンのMVも、数多く手掛ける。


そんな三木監督が、『僕等がいた』(12)の吉高由里子と再び組み、飛ぶ鳥を落とす勢いの横浜流星を相手役に迎え、新作ラブストーリーに挑むという。座組こそ盤石の形だが、これまでとは少々趣が違う。


本作『きみの瞳(め)が問いかけている』(10月23日公開)は、事故によって視力を失った明香里(吉高由里子)と、暗い過去を抱えるキックボクサー・塁(横浜流星)が運命的に出会い、互いの傷を癒すように近づいていくさまを、シリアスな描写を混ぜ込みながら描いている。


体重を10キロ増量するなど、激しい肉体改造に挑んだ横浜の鮮烈なファイトシーンや、目が見えないキャラクターに全身全霊で挑んだ吉高の熱演も相まって、三木監督の新境地といえる仕上がりになっている。


ヒットを記録し続ける人気監督は、いかにして新たな挑戦をものにしたのか。普段なかなか語られることにない、三木監督の“映画術”に迫る。


Index


念願だったアクション。横浜流星とのタッグを熱望



Q:『きみの瞳(め)が問いかけている』、非常に魅力的な作品でした。美しいラブストーリーだけではなく、バイオレンス描写やシリアスなシーン、激しいアクションもあって、見ごたえがありました。


三木:ありがとうございます!


Q:それこそバイオレンス描写など、三木監督の中では新しい挑戦だったのかな、と感じたのですが……。


三木:個人的にはずっとやりたかったんですけどね(笑)。ジャンルを絞らず色々やりたいと思っているし、バイオレンス系の映画も好きなんですよ。それこそ、ミュージックビデオだとちょっとシリアスな表現にもチャレンジしていますしね。


Q:たしかに、AimerさんのMV等、ダークな部分が際立つ映像も手掛けられていますね。



三木:はい。アクションに関していうと、じつは僕、もともと格闘技好きで、総合格闘技の試合も結構見に行っているんです。だから、こういった作品が撮れるとなって「やった」と思いました。


だからこそ、塁役のキャストにはアクションができる人じゃないと嫌だった。絶対に横浜流星くんとご一緒したいと思っていたら、スケジュールがぴったりハマってすごくうれしかったです。


Q:念願のキャスティングだったのですね。正直、本作は横浜さんの全魅力が詰まった映画じゃないかと思います。すさまじいハマり具合でした。


三木:横浜くんは作った感情じゃなくて、現場で本当に生まれてくる感情を見せてくれるんです。自分の心の根っこにある部分を動かして、それを表情に出す、ということがものすごい瞬発力で出来る。




感情の作り方も、どちらかといえば女優さんの方法論に近いように感じますし、そんな部分も横浜くんの魅力です。例えば「泣き笑い」なんて、普通だと表現するのにすごく時間がかかるものだけど、横浜くんの場合はほぼ一発OKだったんですよ。空手で培った集中力と瞬発力なのかな? あの若さでアクションができて表現力もあって……本当にすごかったです。


Q:じゃあ、本番前に独りで作りこむ感じではなく……。


三木:むしろ逆ですね。もともと吉高由里子さんがパブリックイメージ通りの方で、とにかく明るくて楽しい人なんです。本番のギリギリまでスタッフをいじったり笑わせたり……。そこに横浜くんも加わって和気あいあいと過ごしていて、本番になったらサッと切り替える。


僕も、シリアスな作品であってもみんなで楽しく作りたいと思っているから、すごくやりやすかったです。



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