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『ザ・スイッチ』クリストファー・ランドン監督 みにくいアヒルの子は美しい白鳥になる。でも、この映画のみにくいアヒルの子はモンスターになる!【Director’s Interview Vol.115】
ミリーとよく似ていた、内気なハイスクール時代
Q:ホラー映画の影響について、もう少し詳しく教えて欲しいのですが、過去の名作にオマージュを捧げたような場面はありますか?
ランドン:特定の作品に関しては無いね。むしろ、今まで僕がホラー映画を見てきたときの気持ちを、どうやったら観客に体感させられるかに気を配った。たとえば、ブッチャーの魂を宿したミリーが初めて学校に行く場面では、生まれ変わったことを強調し、何か恐ろしいことが起こると予感させている。みにくいアヒルの子は美しい白鳥になるけれど、この映画のみにくいアヒルの子はモンスターになるんだよ(笑)。
『ザ・スイッチ』© 2020 UNIVERSAL STUDIOS
Q:ジェイソン・ブラム率いる製作会社ブラムハウスとは、本作まで長きに渡ってコラボレーションを続けています。同社は今やホラー映画シーンをリードする存在ですが、これと組む強みはどんなところにあるのでしょう?
ランドン:ジェイソン・ブラムと沢山の作品を作ってきたけれど、僕が信頼を寄せて、なおかつ予算内で撮影する限り、彼は何でも自由にやらせてくれる。そういう点は本当に素晴らしい。制作の自由を与えてくれる環境なんて、今やハリウッドでは稀だからね。
Q:リアルな学校生活の描写は前作『ハッピー・デス・デイ』と同様に重要な要素ですが、監督自身の高校時代の実体験が反映されている部分はありますか?
ランドン:もちろん。脚本を書いているときは、主人公のミリーにとても感情移入していたよ。僕自身、シャイで自分に自信が持てない高校生だったから。ごく限られた友人たちと一緒にいることが多かったし、ランチも大きなグループで取るのではなく、そこから離れて少人数で食べてたよ。イジメられたこともあったしね。また、16歳のときに父が亡くなったことも、ミリーに共感したことの理由だね。