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『Mr.ノーバディ』イリヤ・ナイシュラー監督 中年男が痛みと暴力によって人生を取り戻すユニークなバイオレンス映画【Director’s Interview Vol.121】
本物のロシアマフィアに取材
Q:カラオケが得意で、残酷なロシアマフィアがすごくユニークでしたが、監督はロシアマフィアと接触する機会はこれまでにあったんですか。
ナイシュラ―:ラッキーなことに、ロシアマフィアとは全く関係ない人生をこれまで過ごしてきました(笑)。でも劇中で登場する、「オブシャック」というマフィアの年金については、リアルな話なんです。
『Mr.ノーバディ』© 2021 UNIVERSAL STUD
今回リサーチをする中で、いろんな人脈をたどって、本物のロシアマフィアと電話で話をすることができました。彼によれば、「オブシャック」は実在するとのことでした。それで僕は彼に映画のアイデアを相談したんです。「北米でロシアのマフィアが、何十億ドル単位でオブシャックをやっているという設定はリアルに聞こえますか?」って。すると彼は「ありえるかもしれないけど、その場合は100ドル札じゃなくて、10ドル札とか5ドル札とか、低額紙幣で集めるんじゃないか」と言っていました。そのアイデアは劇中にも生かされていますよ。