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『浅草キッド』劇団ひとり監督 憧れ続けたビートたけしと師匠の物語を自らの脚本で映画化【Director’s Interview Vol.168】

『浅草キッド』劇団ひとり監督 憧れ続けたビートたけしと師匠の物語を自らの脚本で映画化【Director’s Interview Vol.168】

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劇団ひとり監督の熱望によって映画化が実現



Q:そもそも本作は、劇団ひとり監督の熱望によって実現したそうですが、どういった経緯があったのでしょうか。


ひとり:僕が一作目の『青天の霹靂』(14・主演:大泉洋)を撮らせてもらった時に、とにかくもう映画作りが楽しくて、「すぐ2作目が撮りたい!」って思いました。それで脚本を何本か書いたんです。でもどれもしっくり来なくて。というのも、何を書いても「浅草キッド」が頭にちらついて、結局「浅草キッド」を撮りたいんだっていうことに気がつきました。


でも僕が「浅草キッド」を撮る理由もないし、今「浅草キッド」を映画化する理由もない。でももし、この先自分じゃない誰かが「浅草キッド」を映像化したら、悔やんでも悔やみきれないだろうなって。とりあえずダメでもいいから、「俺はやれるだけやった」って言えるぐらいの事はやろうと思って、脚本を書き始めました。


それで知り合いのプロデューサーの伝手をたどって色んな人に読んでもらい、色んな配給会社に声をかけて断られ続け、たらい回しにされ、最後の最後で Netflixさんに拾っていただいた、というのが経緯です。本当に Netflixさんには感謝しかないですね。もう他のサブスクは全部解約しました(笑)



Netflix映画『浅草キッド』劇団ひとり監督


Q:脚本の執筆で苦労されたのは、どんな点でしょうか?


ひとり:一番難しかったのは、原作の要素をどれくらい入れるか、ということです。エピソードは山ほどあるから、全部詰め込んだら10時間の映画になってしまう。原作からどれだけ削ぎ落として、どこに焦点を合わせるかなんですが、やっぱり一番大事なのは人間関係だと思いました。


深見師匠(大泉洋)とタケシ(柳楽優弥)のエピソードは当然ですが、その他にも、深見師匠の妻の麻里(鈴木保奈美)とか、踊り子の千春(門脇麦)の人間ドラマを、なるべく丁寧に書いたつもりです。





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