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『ムクウェゲ 「女性にとって世界最悪の場所」で闘う医師』立山芽以子監督 一人の医師を通して見る、コンゴの過酷な現実と我々のつながり【Director’s Interview Vol.188】

『ムクウェゲ 「女性にとって世界最悪の場所」で闘う医師』立山芽以子監督 一人の医師を通して見る、コンゴの過酷な現実と我々のつながり【Director’s Interview Vol.188】

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どこまで観客に説明するか



Q:私は番組制作者でもあるので、技術的なこともお聞きしたいです。本作の構成は、どのように作っていったのでしょうか。例えば私は編集室で、撮影した要素をポストイットに書き込んで壁に張っていくのですが。


立山:私も同じようにしています。どのブロックをどういった順番で見せていくのかを考えますね。あとは日本人の感覚では理解ができないことが多かったのですが、できるだけわかるようにしました。それはテレビ制作者の発想かもしれないですが、いろいろな疑問を解消していく構成はかなり心がけました。


Q:ドキュメンタリーを作る際、どこまで説明するのかはかなり悩むポイントだと思います。


立山:そこが結構難しくて、映画の関係者の方からは「映画はわからないぐらいがちょうどいいんだよ」といったアドバイスをもらいました(笑)。「テレビの人は説明し過ぎなんだよ」と言われたりするのですが、私はわからないものを見せられても困ってしまう。


『ムクウェゲ 「女性にとって世界最悪の場所」で闘う医師』© TBSテレビ


Q:私は「なぜ支配するためにレイプなのか」といったことはもっと知りたいと思いました。


立山:専門家の先生に「レイプとは」みたいなことを説明してもらおうか、とも考えました。でもそうすると映画の流れが途切れるから、今回はやめました。でも悩むところですよね。そういうことをやり始めると、よりテレビ的に見えてきそうなので。


Q:テレビ放送ではなく劇場のスクリーンで見せることで、何か意識をされましたか?


立山:実はあまりないんです。テレビだろうが映画だろうがYouTubeだろうが、本やネットの記事でも、多分やることは変わらないと思います。人に話を聞いて、事実に基づいてそれを形にして、ちゃんとお渡しするということですから。それは、どの媒体であっても一緒です。テレビだからこうしなきゃいけない、映画はこうしなきゃいけない、というのは自分の中ではありませんでした。





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