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『余命10年』今村圭佑撮影監督 やっていることは自主映画の時と変わらない【Director’s Interview Vol.190】

『余命10年』今村圭佑撮影監督 やっていることは自主映画の時と変わらない【Director’s Interview Vol.190】

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やっていることは自主映画の時と変わらない



Q:今回の作品は日本映画としては規模が大きく予算もある方だと思いますが、その辺りはどのように影響しましたか? 


今村:どの作品を撮っても「予算、あと2億足んねぇな」ってなるので、よく分かりませんが…(笑)。今回のように規模の大きな映画も撮らせてもらうようになりましたが、やり方は自主映画のときとあまり変わってないかもしれません。規模が大きくなって、現場のスタッフも増えましたが、昔5人ぐらいで撮っていた時も、その人数だからこそ出来たスピード感というのもあるので、そんなに差を感じないんです。もちろんバジェットがあることによって、いろんな機材を使えたりエキストラが多くなったりと、出来ることは増えていますが、やっていること自体は、自主映画の時とそんなに変わってないかなと思います。



『余命10年』©2022映画「余命10年」製作委員会

 

Q:これも予算に関わる話かもしれませんが、普段はデジタルカメラでの撮影が多いと思いますが、フィルムでの撮影についてはどう思われますか? 


今村:僕はぎりぎりフィルムも経験している世代で、CM撮影などでフィルムを使うこともありますし、もちろん映画でもフィルムで撮りたい気持ちはあります。フィルムだとお金がかかるとか、いろんな理由で使うのが難しくなっていますが、単純に選択肢のひとつとしてフィルムがあるだけでも、いろんな映像を生み出す機会が増えると思いますね。


Q:では最後に、影響を受けた映画監督や作品について教えてください。 


今村:アレハンドロ・ゴンサレス・イニャリトゥの『レヴェナント』(15)などは好きですね。あの作品はカメラ自体も登場人物の一人のようで、そういう映画に影響を受けていると思います。



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撮影監督:今村圭佑

1988年生まれ。富山県出身。日本大学芸術学部映画学科撮影・録音コース卒業。大学在学中より藤井道人氏と自主映画を制作する。卒業後はKIYO(清川耕史)氏のもとで約2年アシスタントを務めたのちに、24歳で撮影技師としてデビュー。映画・CM・MVのカメラマン、撮影監督として活動。2020年には映画「燕 Yan」で長編監督デビューを果たす。



取材・文:香田史生

CINEMOREの編集部員兼ライター。映画のめざめは『グーニーズ』と『インディ・ジョーンズ 魔宮の伝説』。最近のお気に入りは、黒澤明や小津安二郎など4Kデジタルリマスターのクラシック作品。


撮影:青木一成




『余命10年』

2022年3月4日(金)公開

配給:ワーナー・ブラザース映画

©2022映画「余命10年」製作委員会

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