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『マイスモールランド』川和田恵真監督x嵐莉菜 誰かの辛い状況を作っている無関心【Director’s Interview Vol.203】

『マイスモールランド』川和田恵真監督x嵐莉菜 誰かの辛い状況を作っている無関心【Director’s Interview Vol.203】

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女子高生のサーリャは日本に住むクルド人。あるきっかけで在留資格を失ってしまい、サーリャ一家の普通の生活は徐々に奪われていくことに…。映画『マイスモールランド』を監督した川和田恵真と主演の嵐莉菜は、ともにこれが初監督作であり初主演作。初めてのみずみずしさと初めてとは思えない完成度が同居した本作は、日本以外もルーツに持つ二人ならではの視点で、今の日本を鋭く映し出す。その内容は海外でも高く評価され、ベルリン国際映画祭/アムネスティ国際映画賞スペシャル・メンションに輝いた。二人が本作に込めた思いとは? 話を伺った。


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初めての作品がスクリーンに



Q:お二人にとってそれぞれ初監督作であり初主演作です。完成した映画をご覧になっていかがでしたか?

 

川和田:自分が初めて作った作品がスクリーンに流れて、多くの人が観てくれているという状況にすごく感動しました。監督しながら現場で涙を流してしまったシーンがあったのですが、改めてそのシーンを観てまた泣いてしまっていました。エンドロールではこれまで関わってくれた全ての人のことを思い出し、胸にくるものがありましたね。


嵐:あんな大画面に自分の顔が映る経験をしたことが無かったので、最初は恥ずかしかったです(笑)。しかしなぜか途中からは、自分ではない違う人の人生を見ている気がして自然とストーリーに夢中になれました。内容は知っているはずなのに印象が違ったことも驚きでした。映画のストーリーと、無事に撮り終えてこうして形になったことのダブルで感動して、本当に幸せだなぁって思いました。


『マイスモールランド』©2022「マイスモールランド」製作委員会


Q:嵐さんにサーリャという人物を演じてもらうにあたり、監督からはどんなことを話されたのでしょうか。 


川和田:サーリャは(嵐)莉菜さんと同じように、日本以外のルーツを持っていて日本で育った女子高生です。状況は違っていても、自分と同じ一人の高校生。そこの共通項を意識してほしいと最初にお伝えしました。その上で、クルドの方の生活を知ってもらうことは重要でした。実際にクルドの高校生と会って生い立ちの話を聞いてもらったり、家に伺って食事を一緒にしたりと、そういう時間を持つことで理解を深めてもらいました。


Q:嵐さんは本格的な演技が初めてだったとのことですが、サーリャになるという体験はどのようなものでしたか。 


嵐:最初はサーリャの気持ちを理解出来なかった部分もあったのですが、監督とも相談しながら撮影を進めることで、どんどんサーリャを理解していくことが出来ました。自分の経験や感情も入れながら演じていたので、自分は本当にサーリャなんじゃないかと思うくらい入り込んでいた時期もありました。そんな状態で演じていたので、入管(入国管理局)のシーンは自分の事のように悲しかったです。私なりにサーリャになることが出来たのかなと思ってはいましたが、それを確信出来たのは実際に完成した映画を観たときでしたね。




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