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『エルヴィス』オースティン・バトラー 友人に絶対エルヴィスを演じるべきと直訴された 【Actor’s Interview Vol.22】

(C)2022 Warner Bros. Ent. All Rights Reserved

『エルヴィス』オースティン・バトラー 友人に絶対エルヴィスを演じるべきと直訴された 【Actor’s Interview Vol.22】

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撮影の初日でスピリチュアルな気分に



Q:撮影が始まって、どのパフォーマンスでエルヴィスと一体化するのを実感しましたか?


オースティン:最初に撮影したのが、1968年のNBCカムバック・スペシャル(TVショー)で、自分の恐怖心を乗り越える試練になりました。セットで映画を撮っているということを超え、何かスピリチュアルな時間になったのです。そしてエルヴィスの反骨精神という点で、球場でのライブシーンも忘れがたいです。あのシーンが最もパンクで反抗的なエルヴィスを表現できたと思います。人生の時期によって、違う側面のエルヴィスを感じてもらえたらうれしいです。


Q:この映画では、エルヴィスの死まで描かれます。人生の最後は体型も変わり、健康状態も悪くなって、観ていて切ないです。


オースティン:年齢による変化をどう表現するか。ステージの動きにも差が生じるのか。そこは役作りでも重要なポイントでした。1950年代と1970年代で異なるのは明らかですが、たとえば1970年と1974年を比べても、エルヴィスは別人のようなのです。そして1977年の彼は、その7年前に史上最も美しい人間のごとくラスベガスのステージに立っていたとは思えない変貌をとげました。体重が増えることで動きがどう変化するかなど、ムーヴメントコーチとともに僕はかなり研究して挑みました。もちろん目の下をたるませ、顔色を悪くするなど特殊メイクにも頼って、その衰えを表現しています。



『エルヴィス』(C)2022 Warner Bros. Ent. All Rights Reserved


Q:自身で演じてみて、エルヴィスの人間性をどのように捉えていますか?


一言で言うなら「複雑な存在」でしょうか。本質的に二面性をもった人だと思います。モラルを守って礼儀正しく、優しい性格の一方で、ステージでは転がったり、唾を吐いたりと野獣のように振る舞いました。そして別の瞬間には物腰が柔らかく、シャイだったりする。周囲との関係や、自分自身との関係においても、どこか複雑さが感じられます。





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