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『渇水』髙橋正弥監督×白石和彌プロデューサー 業界内の噂だった脚本が日の目を見るまで【Director’s Interview Vol.320】

『渇水』髙橋正弥監督×白石和彌プロデューサー 業界内の噂だった脚本が日の目を見るまで【Director’s Interview Vol.320】

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形にならないことへの苛立ちや倦怠感



白石:監督作としては何年振りですか?


髙橋:多分前作からは10年くらい経っていますね。


白石:『渇水』の企画を始めたものの、なかなか成立に至らず10年経ってしまったのだと思いますが、その間ほかの作品でも企画は進めていたのでしょうか。


髙橋:もちろんありました。脚本も何本か作って営業してまわりましたが、いいところまでいってもダメだったりと、うまく形にならない苛立ちや倦怠感があった時期でした。



『渇水』©2022「渇水」製作委員会


白石:倦怠感というのは映画に対してですか?


髙橋:そうですね。家族ができたので、経済的なことを含めてそちらを重視しないといけなくなった。その時期に自分で書いた脚本は、内容がドライで人生が充実しているようなものではなかった。何か足りないものを必死で探しているような脚本が多かったですね。


白石:『渇水』を撮った後には『愛のこむらがえり』(23)という近作がありますが、それは何か変わったところはあるのでしょうか?


髙橋:その2作はそんなに前後していないので、それぞれの状況はあまり変わってはいませんが、『渇水』の脚本をいろんな人に読んでもらったからこそ出会った方たちもいて、そういう方々と別の話をする中で出てきたのが『愛のこむらがえり』でした。この10年間で出会ったことや育ったことが、いま形になっている部分はありますね。





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