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「わたしと、私と、ワタシと、」松岡芳佳×大森歩×金川慎一郎 CMディレクターが生み出した3つの短編映画たち【Director’s Interview Vol.347】

※向かって左より大森歩監督、松岡芳佳監督、金川慎一郎監督

「わたしと、私と、ワタシと、」松岡芳佳×大森歩×金川慎一郎 CMディレクターが生み出した3つの短編映画たち【Director’s Interview Vol.347】

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画コンテの役割とは?



Q:CM撮影では画コンテが必須ですが、今回の撮影でも画コンテを作りましたか? 


大森:不安で描いたけど、結局誰にも見せてないです。CMは関わる人数が多いので、全員で共通認識を持つためにコンテを描きますが、映画の場合は監督とカメラマンさえ分かっていればそれでいい。とにかく一番大事なのは芝居なので、芝居と人の動き、場所を見た上で、そこからアングルを決めていきました。信頼しているカメラマンだったら正直アングルは何でもいいんです(笑)。アングルよりもむしろ、役者とカメラの全体の距離感の方が大事かなと。


金川:僕は全部描きましたね。ロケハンでコンテ通りに笠松さんにアングルをきってもらい、俳優のスタンドイン(劇団ウルトラマンション)を呼んでお芝居させて、実際に撮影しました。その後ビデオコンテを編集してカットを精査し、それを元に本番撮影に臨みました。CMと全く同じスタンスですね。でも僕のコンテが下手過ぎるので、笠松さんは実は良くわかってなかったようで…(笑)、逆にその解読出来てなさが、ちょうどいいバランスになっていて、切ってくれたアングルはとてもよかったです。 



『ただの夏の日の話』Watashi-Films© All rights reserved


松岡:映画の現場に行かせてもらった時に、画コンテが無いことに驚きました。役者がまず動いてみて、それから撮り方を考える。「そういう順番なんだ!」と初めて知ったくらいです。その経験を踏まえ、スタッフにはあえてコンテを渡さず「現場で一緒に考えましょう」と撮影に臨みました。カメラマンの岡村良憲さんとは、「なぜこの内容なのか」「なぜこういう主人公なのか」と、脚本や私の今までの人生のことまで話し合い、この映画と伝えたいことを理解してもらった上で、どういう画を撮るか一緒に考えていきました。





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