プロデューサーとして大事なこと
Q:現場では、お互いにいいものを作ろうと進めていく中で、意見がぶつかることがあります。けれど、問題を起こそうと思っている人はいなくて、あくまで全員が「どうしたら良くなるのか」を考えた上で意見を出してぶつかっている。そうした場面も今後は出てくるのでしょうね。
武中:そういう意味では、みんなが意見を言いやすくて、ぶつかったとしても撮影が終わった時には「いい映画作りをみんなで出来たな」と思い出になるのが、僕にとっての理想の現場であり、一番いいのかなと思います。
映画だと、役者さんも「俳優部」として一緒に作品を作っていく人たち。監督によっては、役者さんの意見を聞かずに自分のやりたいことをやる人もいるし、意見を聞きながら柔軟にやっていく人もいる。いろんな形があるとは思うのですが、そういうものを現場で目の当たりにするのも楽しみです。
映画って1人じゃできなくて、いろんな人が集まって作るもの。それぞれがいいものを目指して動いていきます。統括するのはもちろん監督だけど、いろんな人の思いを乗せて最後のゴールに向かっていく。それが面白いところだなと。

ロケハンの様子
Q:そのような事を踏まえて、プロデューサーとしてはどのような役割を担うのでしょうか。
武中:いろんな人の意見が出たとしても、どこかでまとめなきゃいけない。そういう時には先陣を切る必要があります。「いいものにしよう」とどんどん飛躍して、予算などの現実的な問題を度外視したアイデアが出てきた時には、しっかり抑えなきゃいけない。それは当然、プロデューサーの役目です。そこのコントロールが一番でしょうね。
でも、僕も天利もどちらかというとすぐ飛躍しちゃうところがあって…(笑)。それに気をつけながら、一歩引いた目を持つことはプロデューサーとして絶対に大事ですね。映画は全体で観たものが観客には届くから、1つのシーンで盛り上がったとしても、全体で観た時にそのシーンがそういう在り方でいいのか、そこも見ておかなきゃいけない。
天利:制作にあたって、現実的な壁がどんどん出てくると思うのですが、作品に対してスタッフの士気が下がらないようにするのがプロデューサーの役目だと思います。我々がどれだけ本気で向き合っているのかを見せながら、皆さんと話し合って進めていくのが大事なんだろうなと。毎日反省しながら考えています。