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『オースティン・パワーズ』オシャレでサブカル的!? オタク心に響くお笑い映画の快作

(c)Photofest / Getty Images

『オースティン・パワーズ』オシャレでサブカル的!? オタク心に響くお笑い映画の快作

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『オースティン・パワーズ』あらすじ

1967年、有名ファッション写真家でありながらイギリスのスパイであったオースティン・パワーズは、宿敵Dr.イーヴルを追い詰める。しかしイーヴルは宇宙へ逃走をし、自身を冷凍保存してしまう。そこでオースティンも将来に備え冷凍睡眠を始める。そして30年後、イーヴルが蘇生をし、地球へ帰還。彼は地球征服を再度試みるも30年前とは貨幣価値や技術も違いすぎて苦心をする日々。そんな中、イーヴルの復活を察知したイギリス国防省はオースティンを蘇生するが、オースティンも30年という時代の流れについていけなかった。彼は苦労をしながら新たなパートナーともにDr.イーヴルの企みを防ごうとするのだが....


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ヒットしにくい⁉︎ハリウッド・コメディ



 ハリウッド製のコメディ映画は日本では当たらないーー映画興行の世界で長らく言われていることだ。英語のジョークが理解しづらい、笑いのツボがお国柄によって違う……などなどさまざまな理由はあるが、アメリカでどれだけヒットしても、笑いには国境の壁がどうしても生じてしまう。


 そんな事情もあり、1997年にアメリカで製作された『オースティン・パワーズ』も日本では大きなヒットは期待されておらず、最初はミニシアターで限定公開されたに過ぎなかった。が、これが図らずも好評を呼び、上映館はジワジワと増えて、最終的にはミニシアター公開のコメディとしては異例のヒットを記録する。


『オースティン・パワーズ』予告


 ヒットの理由を作品の質に求めるとしたら、アメリカ製のコメディとしては特殊で、なおかつ新鮮だった、ということになるだろう。ならば、『オースティン・パワーズ』のどこが新鮮で特殊だったのか?


 本作はご存知のとおり、『007』シリーズの誕生により盛り上がった、1960年代スパイ映画のフォーマットを拝借したナンセンスなコメディ。1960年代の英国で大活躍していた諜報員オースティン・パワーズが、時代を越えようとする宿敵の巨悪ドクター・イーヴルを追って冷凍冬眠化。1990年代になって覚醒した彼は、アメリカに潜伏して世界の破壊を目論むイーヴルを追い、パートナーの女性エージェント、ヴァネッサとともに奔走を繰り広げる……というお話だ。




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