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『フレンチ・コネクション』がもたらした、ジーン・ハックマンの相棒ロイ・シャイダーの映画人生

(C)2017 Twentieth Century Fox Home Entertainment LLC. All Rights Reserved.

『フレンチ・コネクション』がもたらした、ジーン・ハックマンの相棒ロイ・シャイダーの映画人生


仲間から愛されたロイ・シャイダー



 “生みの親”であるダントニだが、続編である『フレンチ・コネクション2』には関わっていない。監督もウィリアム・フリードキンからジョン・フランケンハイマーにバトンタッチしている。その代わりにダントニが自ら製作・監督したのが、ロイ・シャイダー主演の『重犯罪特捜班/ザ・セブン・アップス』(73)だ。この映画でシャイダーが演じた特捜班のバディは、どこか『フレンチ・コネクション』のクラウディの“その後”を想起させるキャラクターだった。


 そして、更にスピード感の増したカーチェイス場面を演出。本作でカースタントを担当したビル・ヒックマンは、『ブリット』でスティーヴ・マックィーン、『フレンチ・コネクション』でジーン・ハックマン、そして『重犯罪特捜班/ザ・セブン・アップス』ではロイ・シャイダーのスタントダブルを担当したという縁がある。そういう意味でもフィリップ・ダントニは、カーチェイスに魅せられ、カーチェイスの歴史を変えたプロデューサーなのだ。



 ロイ・シャイダーが仲間から愛され、信頼されていたことは、『重犯罪特捜班/ザ・セブン・アップス』でダントニと再度組んでいることだけでなく、ウィリアム・フリードキン監督も『恐怖の報酬』(77)で再度シャイダーと組んでいる点からも窺える。


 そして、もうひとつの逸話がある。ダントニが『フレンチ・コネクション』にスター俳優を起用しない方向で映画化を試みた時、当然のごとく多くの映画スタジオは難色を示した。そんな中、映画化にGOサインを出した人物が、20世紀フォックスのトップだったダリル・Fザナックの息子であり、当時経営難に陥っていた同社を立て直したリチャード・D・ザナックとデヴィッド・ブラウンの二人だった。



(C)2017 Twentieth Century Fox Home Entertainment LLC. All Rights Reserved. 


 残念ながらザナックとブラウンの二人は、社内闘争の末『フレンチ・コネクション』公開時には20世紀フォックスでの職を解任されていた。そのため、映画のクレジットには二人の名前がない。しかしその後、二人は映画プロダクションを設立し、ある若き映画監督の才能に投資した。そうして完成した映画が、スティーヴン・スピルバーグ監督の『ジョーズ』だった。もちろんロイ・シャイダー主演の映画だ。



文:松崎健夫

映画評論家 東京藝術大学大学院映像研究科映画専攻修了。テレビ・映画の撮影現場を経て、映画専門の執筆業に転向。『ぷらすと』『japanぐる〜ヴ』などテレビ・ラジオ・ネット配信番組に出演中。『キネマ旬報』、『ELLE』、映画の劇場用パンフレットなどに多数寄稿。現在、キネマ旬報ベスト・テン選考委員、ELLEシネマ大賞、田辺・弁慶映画祭、京都国際映画祭クリエイターズ・ファクトリー部門の審査員を務めている。共著『現代映画用語事典』(キネマ旬報社)ほか。



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『フレンチ・コネクション』

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20世紀フォックス ホーム エンターテイメント ジャパン

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