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『グリース』アイドル的スターの誕生と、大ヒット舞台ミュージカルの映画化が重なった奇跡

(c)Photofest / Getty Images

『グリース』アイドル的スターの誕生と、大ヒット舞台ミュージカルの映画化が重なった奇跡

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『サタデー・ナイト・フィーバー』の前に抜擢されたトラボルタ



 音楽に関しても、舞台版とは違う、映画用の新曲を大量に投入。ダンスバトルのシーンの「ボーン・トゥ・ハンド・ジャイヴ」など舞台版からの曲は少数派で、とくに主演のジョン・トラボルタとオリビア・ニュートン=ジョンがメインで歌うナンバーの多くは新しく作られた。「愛のデュエット」ら、これらの新曲がヒット・チャートをにぎわせ、映画のヒットにもつながるという相乗効果を生んだのである。


 オープニングで流れる「グリース」の作詞・作曲を手がけたのは、ビージーズのバリー・ギブ。これは『サタデー・ナイト・フィーバー』からの流れを受けた起用だった。また、映画撮影がいったん終了した後に「バラードが必要」と急遽、加えられた、オリビアの「愛すれど悲し」などもある。


 舞台版からのつながりでいえば、ダニー役のジョン・トラボルタで、「グリース」の地方公演でオーディションに受かった彼は、ドゥーディという役を獲得。この役でブロードウェイの舞台にも立っている。このドゥーティは、ダニーのちょっぴり気の弱い仲間の一人として映画にも登場している。そのトラボルタのダニー役への抜擢は、『サタデー・ナイト・フィーバー』以前に決まっており、『サタデー・ナイト・フィーバー』が撮影終了して4日後に、彼は『グリース』のリハーサルに入ったという。



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 一方のサンディー役には当初、キャリー・フィッシャーらの名が挙がるなど、メインキャストの中では最後まで難航した。すでにリハーサルが開始されるなか、プロデューサーのロバート・スティグウッドが、ヨーロッパツアーに出かけるオリビア・ニュートン=ジョンを空港で見つけ、口説きおとしたという、「できすぎた」エピソードも残っている。舞台版のサンディーはポーランド系という設定だったが、映画版はオリビアに合わせてオーストラリア人に書き換えられている。


 日本でも公開当時、ささやかれたのは、「オリビア・ニュートン=ジョンが高校生は、いくらなんでも違和感!」という声。撮影開始の1977年、オリビアは29歳。公開時は30歳だから、たしかにその気持ちもわかる。リッツォ役のストッカード・チャニングに至っては撮影時33歳。多くのメインキャストが20代後半でハイスクールの生徒を演じており、23歳のトラボルタは若い方だった。



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