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まるで映画のために書かれたようなビージーズの曲の数々に、時を超えて心震える『小さな恋のメロディ』

まるで映画のために書かれたようなビージーズの曲の数々に、時を超えて心震える『小さな恋のメロディ』

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「音楽映画を作る」というプロデューサーの宣言



 映画のストーリーやテーマと一体になっている主題歌や劇中歌がある。その多くは、映画の内容に合わせ、あるいはイメージして曲が「作られる」ケースが多い。有名なのは『タイタニック』(97)の「マイ・ハート・ウィル・ゴー・オン」や、『ティファニーで朝食を』(61)の「ムーン・リバー」など。一方で、既成の曲が使われ、それがあたかも映画のために作られたかのように、見事にハマってしまうというパターンも数限りなく存在する。


 1971年公開の『小さな恋のメロディ』における「メロディ・フェア」は、まさに後者の典型的な例だろう。


 『ダウンタウン物語』(76)、『ミッドナイト・エクスプレス』(78)などを製作し、『炎のランナー』(81)でアカデミー賞作品賞を手にしたプロデューサーのデヴィッド・パットナムにとって、『小さな恋のメロディ』は2作目の長編作品だった。前作のミック・ジャガーを主演にした『パフォーマンス/青春の罠』(70)と同様に、パットナムは『小さな恋のメロディ』でも音楽を強烈にフィーチャーすることにこだわった。


 「私は音楽映画を作る。なぜなら、音楽こそ世界の共通語だからだ。音楽によるコミュニケーションによって、愛と平和の世界を作る。そういった意味で『小さな恋のメロディ』は一種のミュージカル映画だ」と、パットナムは宣言したのだ(『小さな恋のメロディ』サウンドトラックのライナーノーツより)。




 『小さな恋のメロディ』のサウンドトラックには、ビージーズの曲が5曲使われている。「イン・ザ・モーニング」が1965年、「ラヴ・サムバディ」が1967年に発表され、「メロディ・フェア」「若葉のころ」「ギヴ・ユア・ベスト」の3曲は1969年のアルバム「オデッサ」に収められていた。つまり、すべて映画以前の曲であり、しかもすでに名曲として広く認知されていたのである。


 こうしたいくつもの既存曲を映画のテーマに合わせて使用するスタイルは、その3年前、サイモン&ガーファンクルの既存の名曲をちりばめた『卒業』もあったが、同作の場合、「ミセス・ロビンソン」は映画のための書き下ろしであった。



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