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『プラトーン』ベトナムでの「自分」を再現することで生まれた戦争映画の傑作 ※注!ネタバレ含みます。

(C)2014 Metro-Goldwyn-Mayer Studios Inc. All Rights Reserved. Distributed by Twentieth Century Fox Home Entertainment LLC.

『プラトーン』ベトナムでの「自分」を再現することで生まれた戦争映画の傑作 ※注!ネタバレ含みます。

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オリバー・ストーンをベトナムへと誘った挫折の連続



 オリバー・ストーンはニューヨークで株の仲買人をする父とフランス人の母の間に生まれた一人息子だった。裕福な家庭だったが、両親は忙しく一緒に過ごした思い出が殆どない。13歳で規律の厳しい全寮制男子校に入学させられたストーンは2年生の時に両親が離婚したことを校長から知らされた。両親にはお互いに愛人がいた。ストーンはひきさかれ、捨てられたような衝撃を味わった。この経験はストーンの人間性に絶大な影響を及ぼしたという。


 大学は名門のイェールに進んだが、半年で休学。少年時代から小説家にあこがれていたストーンは商船の乗組員として働きながら小説を書いた。『ア・チャイルズ・ナイト・ドリーム』と題された1400ページの処女作は自信作だったが、どの出版社からも相手にされなかったという。エリートコースからもはずれ、夢もかなわず、親からも失望されたという20歳のストーン。彼は自暴自棄になり衝動的に軍隊に入隊した。


 「ほんとうは、この手で自分を殺したかった。そのかわりに戦闘にでたんだ。俺はベトナムで歩兵を志願した。そして軍はそれを与えてくれた」



(C)2014 Metro-Goldwyn-Mayer Studios Inc. All Rights Reserved. Distributed by Twentieth Century Fox Home Entertainment LLC. 


 希死念慮にとりつかれ、ベトナムの戦場に向かったストーン。そこで彼は「父」とも言える大きな存在と出会うことになる。エリアスとバーンズだった。『プラトーン』でウイリアム・デフォーとトム・べレンジャーが演じたエリアスとバーンズには、同名のモデルがいたのだ。


 実際のエリアスとバーンズも映画で描かれたように、戦場で皆に頼りにされ、ストーンにとっても兄や父のような存在となった。2人は別の部隊にいたのでお互いを知らなかったが、ストーンは脚本を書くにあたり、2人を同じ小隊の中で反目させることにした。2人の上官を尊敬しながら、その間で引き裂かれる主人公のクリス、それは両親の間で引きさかれた子供時代のストーンを想起させる。そしてストーンはベトナムで自身の倫理観も引き裂かれるような経験をしている。



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