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『きっと、またあえる』負け犬たちの奮闘と勝者の苦悶を描いた、大落涙作品

ALL COPYRIGHTS, TRADEMARKS, DESIGNS AND OTHER INTELLECTUAL PROPERTY RIGHTS WITH RESPECT TO THIS CINEMATOGRAPH FILM EXCLUSIVELY VEST WITH NADIADWALA GRANDSON ENTERTAINMENT PRIVATE LIMITED. ANY UNAUTHORISED REPRODUCTION, COPYING, BROADCASTING, PUBLICATION, PERFORMANCE, ADAPTATION OR USAGE IS STRICTLY PROHIBITED AND MAY AMOUNT TO INFRINGEMENT OF RIGHTS OF NADIADWALA GRANDSON ENTERTAINMENT PRIVATE LIMITED.

『きっと、またあえる』負け犬たちの奮闘と勝者の苦悶を描いた、大落涙作品

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負け犬たちの映画傑作群



 アメリカ映画などで、右手親指と人差し指でL字を作りオデコにあてがい相手に見せる仕草を見たことがあるだろう。あれは相手を「負け犬!(ルーザー:LOSER)」と罵るボディ・アクションだ。


 負け犬と呼ばれる人々が奮起する映画は多い。世の中のほとんどの映画が「負け犬の奮起」を描いていると言っても…… ええい!良い!と、景気の良い啖呵を切りたくなるほどには多い。


 シルベスター・スタローンの出世作『ロッキー』(76)を代表格として、『スラップ・ショット』(77)や『メジャー・リーグ』(89)といったスポーツ映画は特に相性が良く、傑作も多い。


 上記した『ナーズの復讐』や『セントラル・インテリジェンス』(16)『25年目のキス』(99)といったコメディ作品。『ヤング≒アダルト』(11)や『桐島、部活やめるってよ』(12)などのビターな物語など、ジャンルは多岐に渡る。



『きっと、またあえる』ALL COPYRIGHTS, TRADEMARKS, DESIGNS AND OTHER INTELLECTUAL PROPERTY RIGHTS WITH RESPECT TO THIS CINEMATOGRAPH FILM EXCLUSIVELY VEST WITH NADIADWALA GRANDSON ENTERTAINMENT PRIVATE LIMITED. ANY UNAUTHORISED REPRODUCTION, COPYING, BROADCASTING, PUBLICATION, PERFORMANCE, ADAPTATION OR USAGE IS STRICTLY PROHIBITED AND MAY AMOUNT TO INFRINGEMENT OF RIGHTS OF NADIADWALA GRANDSON ENTERTAINMENT PRIVATE LIMITED.


 「負け犬の奮起」作品はおおむね、強い者の傲慢さを苦々しく受けつつ、努力なり機転を利かせるなどのきっかけで強くなっていく様子が描かれていく。スポーツものでは成長する様子が、コメディでは負け犬たちの勝利が、ビターな物語では勝ち負けといったものの無益さや勝者の苦悶が、多くの人々の心を強くゆさぶる。


 『きっと、またあえる』の白眉は、それら「負け犬映画」の特性を全て兼ね備えている点だ。


 4号寮のメンバーたちの成長、勝利、勝負の無益さ、勝者の苦悶、それぞれが丁寧に描かれている。結果、成長の清々しさに心地よく泣き、勝利の爽快さにさわやかに泣き、勝負の無益さと勝者の苦悶にさめざめと泣くことになる。これこそが本作を大落涙作品と言う所以である。


 弱者を切り捨て、勝者がより強くなっていくシステムがグローバル・スタンダードと化し横行する現在の社会において、『きっと、またあえる』4号寮の「負け犬」たちの優しい奮闘は、今を生きる全ての人々に必要な、笑って泣ける物語になっているのだ。



文: 侍功夫

本業デザイナー、兼業映画ライター。日本でのインド映画高揚に尽力中。



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作品情報を見る




『きっと、またあえる』 

2020/8/21(金)よりシネマート新宿、シネマート心斎橋ほか公開

監督:ニテーシュ・ティワーリー

出演:スシャント・シン・ラージプート、シュラッダー・カプール、ヴァルン・シャルマ

2019/インド/カラー/ヒンディー語、英語/143分 原題CHHICHHORE  映倫G  

配給ファインフィルムズ

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公式サイト:www.finefilms.co.jp/chhichhore/

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