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『きっと、またあえる』負け犬たちの奮闘と勝者の苦悶を描いた、大落涙作品

ALL COPYRIGHTS, TRADEMARKS, DESIGNS AND OTHER INTELLECTUAL PROPERTY RIGHTS WITH RESPECT TO THIS CINEMATOGRAPH FILM EXCLUSIVELY VEST WITH NADIADWALA GRANDSON ENTERTAINMENT PRIVATE LIMITED. ANY UNAUTHORISED REPRODUCTION, COPYING, BROADCASTING, PUBLICATION, PERFORMANCE, ADAPTATION OR USAGE IS STRICTLY PROHIBITED AND MAY AMOUNT TO INFRINGEMENT OF RIGHTS OF NADIADWALA GRANDSON ENTERTAINMENT PRIVATE LIMITED.

『きっと、またあえる』負け犬たちの奮闘と勝者の苦悶を描いた、大落涙作品

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『きっと、またあえる』あらすじ

受験生の息子が病院に担ぎ込まれた?!そこに集まった、今は親世代になったかつての仲間たち7人。年を重ねて、太ったり容姿もだいぶ変わったけれど、学生時代に泣いて笑ってバカをやったあの日の友情は変わらない。親友アニの受験に失敗した息子を励ますため、悪友たちは「負け犬時代」の奮闘を病室で語り出す――。90年代、インドでもトップクラスのボンベイ工科大学に入学したアニ。しかし振り分けられたのはボロボロの4号寮。気のいい先輩や愉快な仲間はいるが、そこは寮対抗の競技会では万年最下位で、他の寮から“負け犬”と呼ばれていた。しかし今年はなんとしても汚名を返上する!そのためには、バスケ、サッカー、重量上げ、カバディ、チェス、ボードゲームと多種目の試合に勝てる選手を用意する必要があった。4号寮は、実力はないが、知恵とやる気とチーム力であらゆる手段を使い、勝ち抜いていくが、敵も黙ってはいない。果たして、勝利を手にすることはできるのか、そして彼らが最後に得たものは?!



 大学生の生活を描いた作品に傑作は多い。


 社会に出る直前の若者たちが、最後の猶予とばかりにハメを外し続ける開放感や、その裏に見え隠れする不安など。花火のように儚く煌めく様子が、どうしようもなく、必然的に美しく描かれる。


 映画大国インドにも、そんな大学生映画は存在する。インドは熾烈な学歴社会であり、また根強く残るカースト制度への意識があることに加え、人生において決定的な分岐になる時期を描くため、大いなるドラマを生むことに所以しているだろう。日本でも特大ヒットを飛ばした『きっと、うまくいく』(09)も記憶に新しいところだ。そんな大学生映画の傑作群に新たな作品が加わった。


 『きっと、またあえる』である。


Index


大学生映画としての『きっと、またあえる』



 アニとマヤはエリート大学として知られる工科大学で知り合い大恋愛の末結婚したが、今は別居中で互いに挨拶するのも気まずい関係である。そんな2人の息子ラーガヴも受験の時期。志望校は両親が学んだ工科大。ところが、のっぴきならない事態が起こりラーガヴは意識不明の重体となってしまう。


 責任を感じたアニは届くかどうかも解らないまま、祈りにも似た思いでラーガヴにマヤと知り合った学生時代の話を始める。


 1992年。新入生アニの住居にあてがわれたのはボロボロの4号寮。エアコンは無いし寮付き食堂の料理人は料理がヘタだし、入寮した学生たちはこぞって他の寮への転入を申し込んでいる。ただ4号寮には気のいい先輩ばかりが住んでいた。ヘビースモーカーのデレク。セックスに気を取られっぱなしのセクサ。口の悪さは校内イチのアシッド。常に酔っ払っている万年浪人のへべれけ。アニと同じ新入生でマザコンのマミー。



『きっと、またあえる』ALL COPYRIGHTS, TRADEMARKS, DESIGNS AND OTHER INTELLECTUAL PROPERTY RIGHTS WITH RESPECT TO THIS CINEMATOGRAPH FILM EXCLUSIVELY VEST WITH NADIADWALA GRANDSON ENTERTAINMENT PRIVATE LIMITED. ANY UNAUTHORISED REPRODUCTION, COPYING, BROADCASTING, PUBLICATION, PERFORMANCE, ADAPTATION OR USAGE IS STRICTLY PROHIBITED AND MAY AMOUNT TO INFRINGEMENT OF RIGHTS OF NADIADWALA GRANDSON ENTERTAINMENT PRIVATE LIMITED.


 厳しい上下関係が無い、居心地の良いゆるーい4号寮だが、入寮している学生たちは校内で「負け犬」と呼ばれていた。年に1回行われる、寮対抗の多種目競技(バスケ、サッカー、重量挙げ、カバティ、チェス、カロム)で毎年最下位の座に居続けているからだ。しかし、スポーツ万能なアニの入寮により「負け犬」の汚名を返上するチャンスと色めき立つのだった。


 そんな話を病床で意識なく横たわるラーガブにするアニの元へは、かつての「4号寮」の仲間たちが集まってくる。というのが『きっと、またあえる』のあらすじだ。


 映画はアニの学生時代をメインとしながら、現在の状況や心境をシンクロさせていく。現在と過去を同時に描いていく本作は、映像でしか表現し得ない描写に溢れ、実に「映画らしい映画」になっている。


『きっと、またあえる』予告


 監督には『ダンガル きっと、つよくなる』(16)で、多くの鑑賞者の涙を絞り取ったニテーシュ・ティワーリーがあたり、今回もスポーツドリンク必須の脱水覚悟な大落涙作品に仕上げている。


 主演は『PK』(14)でヒロインの恋の相手を勤めたスシャント・シン・ラージプートと、ハイパーメガ超大作『サーホー』(19)で“バーフバリ”プラバースの向こうを張ったシュラッダー・カプール。2人が学生時代の初々しい恋模様を演じるのも見所である。



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