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『ウルフ・オブ・ウォールストリート』スコセッシ×ディカプリオの黄金タッグが贈る超肉食の破格の傑作

(c)Photofest / Getty Images

『ウルフ・オブ・ウォールストリート』スコセッシ×ディカプリオの黄金タッグが贈る超肉食の破格の傑作

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「狼」は舌先三寸でウォール・ストリートの寵児となる



 しかしとんでもない事態が市場を襲う。1987年10月19日――「ブラックマンデー」と呼ばれる1929年(世界大恐慌)以来の株価大暴落が起こったのだ。せっかく正規のブローカーの資格を得たベルフォートだが、その初仕事の日で躓き、いきなりウォール街から弾き出される。だが、ここからが真の本番だ。


 ド貧乏のイチから出直しになったベルフォートは、まずペニー株(低位株)ばかり扱うロングアイランドの弱小投資センターに身を寄せる。そこでウォール街仕込みの(そして天性の)セールストーク術を発揮し、舌先三寸で顧客にクズ株を大量に売りつけ、瞬く間に会社で英雄扱いになる。


 こうして「クズ株をクズどもに売ってボロ儲け」したベルフォートに、ある日、同じアパートに住んでいるという男がダイナーで声をかけてきた。彼は荒稼ぎしたベルフォードの月収を聞いて、すぐに(まさにその場で!)家具屋の店員の仕事をやめて証券マンの道に鞍替えする。


(C) 2013 TWOWS, LLC. ALL RIGHTS RESERVED. TM, (R) & Copyright (C) 2014 by Paramount Pictures. All Rights Reserved.


この男が、ベルフォードの悪ガキ同士のような相棒となるドニー・エイゾフだ。演じるのはジョナ・ヒル。最近、『mid90s ミッドナインティーズ』(18)という素晴らしい監督作を放った彼だが、本作のエイゾフ役の快演により、ブラッド・ピットと共演した『マネーボール』(11/監督:ベネット・ミラー)のGM補佐の青年ピーター・ブランド役(こちらは真面目なエリート。モデルは現NFLクリーブランド・ブラウンズのCSOであるポール・デポデスタ)に続いて、再度アカデミー賞助演男優賞にノミネートされた。


 まもなく26歳のベルフォートは「証券会社ストラットン・オークモント」を設立。副社長のドニー・エイゾフをはじめ、社員として集められたのは近所の怪しげなゴロツキやチンピラばかり。「君たち全員をエイハブ船長に変えてやる」と営業マンたちに檄を飛ばしても、元ネタである『 白鯨』(ハーマン・メルヴィルの小説)を知らない「アホ」ばかりだが、ベルフォートは彼らに自身の話術をマニュアル化して教育し、無双のセールストークをそっくりそのままコピーさせる。


 こうして一気に戦力を得た会社は快進撃を続け、カネに目の眩んだ若者たちを引き入れてぐんぐん拡大していく。やり口は一流企業の安全な株を売って信用させた顧客に、リスクの高いクズ株を売りつけるーーダーティーな(ほぼ)詐欺ビジネス。だがともあれ見事に成り上がったベルフォートは、新勢力の暴れん坊将軍として再びウォール・ストリートへと返り咲くーー。




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