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『ビルド・ア・ガール』映画を食い破る、思春期少女のパワフルな青春

© Monumental Pictures, Tango Productions, LLC, Channel Four Television Corporation, 2019

『ビルド・ア・ガール』映画を食い破る、思春期少女のパワフルな青春

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歴代最年少のロック評論家、その半自伝的物語



 まるで、世界に存在するのは自分と夢だけのよう。家族や学校、友人のこともすべて忘れて、もはや夢を追うことしか眼中にない……。子どもの頃、なんらかの夢に燃えた人ならば、きっとそんな感覚をおぼえたことがあるのではないか。映画『ビルド・ア・ガール』は、思春期という季節にだけ許される感覚を、巧みに切り取った一作だ。


 舞台は1993年のイギリス郊外。作家を目指す16歳の高校生、ジョアンナ・モリガン(ビーニー・フェルドスタイン)は、家は貧乏な7人家族、学校では「冴えない女の子」として扱われ、優しい両親や兄に支えられながらも、彼女はうまくいかない毎日を送っていた。この田舎町を出て、自分の夢を叶えたい……。彼女はいずれ来る変化を心待ちにしていた。


『ビルド・ア・ガール』予告


 ある日、ジョアンナは自分の文才を活かすべく、ロックの批評を書くことにした。音楽好きの兄・クリッシー(ローリー・キナストン)に勧められ、元ミュージシャンの父・パット(パディ・コンシダイン)の手助けを受けながら、ジョアンナは大手音楽情報誌「D&ME」での仕事を得る。


 ところが、ジョアンナを待っていたのは「ファンのままでいるか、記者になるか」という厳しい現実だった。初めてインタビューをしたロック・スターのジョン・カイト(アルフィー・アレン)に惚れ込んだジョアンナは、冷静さを失い、大失敗をしてしまう。そこでジョアンナは失敗から立ち上がるべく、罵詈雑言をいとわない毒舌批評家“ドリー・ワイルド”として生まれ変わった。たちまち人気者となったジョアンナは、地位と名声、そして家族を支えるだけの財力を手に入れるが、その一方で自分自身を見失っていく…。


 原作はイギリスの作家・ジャーナリスト、キャトリン・モランの半自伝的小説「How to Build a Girl(原題)」。モラン自身も16歳で小説を執筆し、音楽誌「メロディ・メイカー」にて歴代最年少のロック評論家としてデビューを飾っている。本作は自身の代表作の映画化とあって、自ら映画脚本に初挑戦。そこで描かれたのは、男社会に飛び込んだ少女が味わった苦悩、思春期ならではの葛藤、そして若者の失敗と自己再生の物語である。




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