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ナンシー・マイヤーズ監督『恋愛適齢期』が、ロマンティック・コメディ業界に起こした革命

(c)Photofest / Getty Images

ナンシー・マイヤーズ監督『恋愛適齢期』が、ロマンティック・コメディ業界に起こした革命

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80年代に脚本家として活躍し始めたナンシー・マイヤーズ



 監督は、『ホリデイ』(06)『マイ・インターン』(15)などの名作を数々手がけ、ノーラ・エフロンと並びロマンティック・コメディの名手と呼ばれるナンシー・マイヤーズ。マイヤーズの方が8歳年下だが、両者とも、圧倒的に男性社会であるハリウッドで80年代から脚本家として活躍し、その後監督となり地位を築いた女性監督だ。ただし新聞記者出身で社会派ドラマの脚本家として名をあげたエフロンとは異なり、テレビのクイズ番組の仕事からキャリアを始めたマイヤーズは、当初からコメディに定評のある脚本家だった。


 マイヤーズが初めて映画の共同脚本を手がけた『プライベート・ベンジャミン』(ハワード・ジーフ監督、80)は、ゴールディン・ホーン演じる世間知らずの富豪の娘が軍隊に入隊し騒動を巻き起こすコメディ。この映画で大きな評価を得たマイヤーズは、その後も『赤ちゃんはトップレディがお好き』(チャールズ・シャイア監督、87)、『花嫁のパパ』(チャールズ・シャイア監督、91)などを手がけ、コメディ映画の脚本家としての地位を築いていく。


『花嫁のパパ』予告


 子育てをひと段落させ、40代の終わりに差し掛かった頃、マイヤーズはリンジー・ローハンが一人二役で双子を演じたコメディ『ファミリー・ゲーム/双子の天使』(98)で監督としてデビュー。続いて、ある日突然女性の心が読めるようになった男性の喜劇を描いた『ハート・オブ・ウーマン』(00)を監督。メル・ギブソンとへレン・ハントが共演したこの映画は、興行的に大成功をおさめ、マイヤーズは、ヒット作を作れる「女性監督」としての地位を築いていく。そして監督3作目の『恋愛適齢期』を成功させ、その後も『ホリデイ』(06)『恋するベーカリー』(09)『マイ・インターン』(15)と監督作を発表し続けている。




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