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『(500)日のサマ—』こだわりのロケ地から見えてくる、映画の都ロサンゼルスの新たな顔

『(500)日のサマ—』こだわりのロケ地から見えてくる、映画の都ロサンゼルスの新たな顔

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LAはダウンタウンこそが魅力的?



 ニューヨークならエンパイア・ステート・ビルやタイムズスクエア。ロンドンならビッグベンにバッキンガム宮殿。パリはエッフェル塔と凱旋門。モスクワなら赤の広場……と、有名なシンボルを映すことで、その都市で起きるストーリーだと観客に伝える。これは映画の常套手段だ。 


 その一方で、有名な土地を舞台にしながらも、そこがどこなのかよくわからない。典型的なスポットは意識的に映像から回避することで、ストーリーそのものに没入させようとする作品もたくさんある。


 『(500)日のサマ—』の舞台となるのは、ロサンゼルス(LA)である。LAといえば、きらめく陽光が降り注ぐサンタモニカのビーチや、観光客でにぎわうハリウッド大通り、ビバリーヒルズの高級住宅地、そして山の中腹に掲げられた「HOLLYWOOD」のサインなどが、たびたび映画に出てくる。しかし『(500)日のサマ—』には、そのようなランドマークは一切登場しない。ダウンタウンが撮影で多く使われており、一般的なLAのイメージからはかけ離れた風景が、主人公たち、トムとサマーの恋の運命をいろどるのだ。


 そのダウンタウンを、トムとサマーが小高い丘のベンチから望むシーンが、映画の冒頭とクライマックスに挿入される。トムのお気に入りの場所で、二人の思い出となったその丘は、「エンジェルス・ノール」という公園。運行距離(約90m)で世界最短鉄道といわれるケーブルカー「エンジェルズ・フライト」に乗って登る丘(もちろん徒歩でも可能)だ。遠くにパームツリーも見えるので、なんとなくアメリカ西海岸だと想像できるが、ぱっと見からは従来のLAのイメージとは程遠い。そんな、どこにでもありそうな風景を使うことで、そこに生活している人のリアルな感覚が出せるかもしれない。作り手たちの意図が伝わってくるロケーションだ。



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