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『スナッチ』ガイ・リッチーがハリウッドオファーを蹴って挑んだ、ポップでスピーディーな快作

©2000 SCREEN GEMS, INC. ALL RIGHTS RESERVED.

『スナッチ』ガイ・リッチーがハリウッドオファーを蹴って挑んだ、ポップでスピーディーな快作

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第一作目と同じジャンル、似た展開の作品に仕上がった理由



 結論から言うと『スナッチ』は、『ロック、ストック』に続く高い評価を獲得した。大量投入された登場人物を軽快にさばいていく手腕は極めて洗練され、バラバラな各要素をまとめ上げる豪腕ぶりにも前作以上の勢いが感じられた。が、一方で「前作の展開とまるっきり同じじゃないか!」との批判があったのも事実。


 そうなったのも当然か。本作にはこれといって前々から周到に温められてきた脚本があったわけではなく、どちらかというと『ロック、ストック』の製作途中に漏れ聞いた様々なギャングの逸話やエピソードをもう一本分の映画、それこそシリーズ第2弾のような形でまとめ上げたという側面の方が強かったからだ。



『スナッチ』©2000 SCREEN GEMS, INC. ALL RIGHTS RESERVED.


 さらにその着想部分にはガイ・リッチーらしい色恋沙汰もつきまとう。かつて彼はユダヤ人の女性とお付き合いしていたことがあり、その頃によくしてもらっていた彼女の家族や特有の習慣を映画の中でも盛り込んでみたいという思いがあったとのこと。本作にわずかながらジューイッシュ・カルチャーが描かれるのはそのためだ。



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