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ガイ・リッチーがハリウッドオファーを蹴って挑んだ、ポップでスピーディーな快作『スナッチ』

ガイ・リッチーがハリウッドオファーを蹴って挑んだ、ポップでスピーディーな快作『スナッチ』

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飛ぶ鳥を落とす勢いの新人監督が下したまさかの一手



 低予算映画『 ロック、ストック&トゥー・スモーキング・バレルズ』(1998)の公開から早くも20年が経過した。本作を手がけたのはミュージック・ビデオ出身のガイ・リッチーと、LAで映画スタッフとして従事した経験を持つプロデューサー、マシュー・ヴォーン。今では一緒に映画を作ることもなくなった二つの才能が、若さゆえの根拠のない自信を胸に併走し、本国イギリスでは公開週の興行ランキングでNO.1を獲得するなどの大成功を手にした記念碑的作品だ。


 もちろん彼らの独力だけでここまでのし上がれた訳ではない。後にリッチーとマドンナとが出会うきっかけを作ったとされるトルーディ・スタイラー(スティングの妻であり、女優、プロデューサー)や、いわずと名の知れたピーター・モートン(ハードロック・カフェの創始者の一人)など、パッと出の新人監督には到底手にできないような強力なコネクションに支えられていたことも忘れてはならない。才能と情熱と支援。そのいずれかが欠けてもこれほどまでの台頭はなかっただろう。


 ともあれ、『ロック、ストック』が大ヒットを飛ばすと、今度はガイ・リッチーの次なる一手に注目が集まるようになった。「いつの日か大作映画を手がけること」が彼の長年の夢だったし、それは第二作目にして、すでに手を伸ばせば届くところにあった。現に、ハリウッドからは甘い誘いの声がひっきりなしに寄せられた。



 だが、リッチーの中のもう一人の自分がこう諭す。「今はまだその時期ではない」。中途半端な経験と生半可な覚悟でハリウッドに乗り込んでも、取引の落とし穴やスタジオ側による束縛などで食い物にされかねない。映画の聖地でうまく立ち回るためには、もっとハリウッド・システムについて学ぶ時間が必要だ。結果、リッチーは一瞬の夢に飛びつくよりも、もう一度このロンドンで、同じスタッフとキャストのもと、低予算のギャング映画を作り出すことを選択する。そうやって生まれたのが『スナッチ』だ。


 リッチーとヴォーンはこれが「正しい選択だった」と胸を張る。ハリウッドの誘いを断り本作の製作を選んだことでむしろ「自分たちのことについてよく理解できたし、交渉ごとの進め方などに関しても勉強できた」とも述懐している。



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