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『私がビーバーになる時』素っ頓狂でパワフルな創造性が光る、相互理解の物語

(C)2026 Disney/Pixar. All Rights Reserved.

『私がビーバーになる時』素っ頓狂でパワフルな創造性が光る、相互理解の物語

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 ピクサーの創造世界は、シンプルな疑問や願望に基づく作品であるほど、鮮やかに花開く。「おもちゃの世界ってどうなってるの?」「この抑えきれない感情はどのように湧き起こるの?」など、誰もが一度は抱えたことのある思いがスクリーンで具現化されていく。それは大きな共感を呼ぶと同時に、忘れかけていた思いに触れるようなノスタルジーすら巻き起こす。


 正直、ここ最近のラインナップは2とか3とか5とかの続編ものが多く、筆者のピクサーへの関心はやや薄れかけていた。しかし結論から言って『私がビーバーになる時』(26)は同スタジオへの興味を取り戻すのに充分なエネルギーを持った仕上がりだった。


 共感の糸口となるシンプルな発想も健在である。それこそ愛するペットと戯れる時、はたまた動物園でふと悲しげな鳴き声を耳にした時、「動物の考えていることを知りたい!」と願ったことのある人は多いと思うのだ。



『私がビーバーになる時』(C)2026 Disney/Pixar. All Rights Reserved.


Index


人間の意識がロボット・アニマルの体内に!?



 本作の主人公はメイベルという少女。幼い頃から自分の感情のままに突っ走りがちな彼女に、祖母は優しく「目を閉じて、耳を澄ませてみてごらん」と諭してくれた。素直にしばらく身を委ねてみると、豊かな森から自然の調べが聴こえてくる。水が流れる。風が吹く。虫がなく。動物がささやく。すべてが融合したハーモニーに心を重ねることで、感情が和らぎ、怒りや不安が薄れていくかのよう。


 祖母が遺した言葉は、メイベルが大学生になった今なお、大切に心に刻まれ続けている。しかしそんな森に緊急事態が発生。市長が主導する環状道路建設に伴い、森を埋め立てるというのだ。彼らの言い分は「だってここにはもう動物なんていませんから」。そう言われて見回すと、確かに!根付いていたはずのビーバーの姿が消えている!どうして彼らはいなくなってしまったの!?


 その答えを知りたいメイベルが大学で見つけたのは、人間の意識をメカに転送できるトンデモ装置。それを使って精巧なロボットビーバーの体内に入り込んだ彼女は、動物たちの暮らす世界に潜入し、言葉を交わし、果てにはビーバーたちが水辺から去った理由も知ることに…。



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