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 『トイ・ストーリー4』は必然だった!おもちゃの「自立」に踏み込むピクサーの総決算

『トイ・ストーリー4』は必然だった!おもちゃの「自立」に踏み込むピクサーの総決算

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不安を吹き飛ばす「続編」



 まず、謝らなければならない。ここまでの傑作とは思っていなかった。「続編を認めたくない」という面倒くさいファンだった僕の気持ちは粉々に吹き飛ばされ、昇天した。今ならわかる。


 2014年に『トイ・ストーリー4』の製作が公式発表されたとき、あなたはどう感じただろう? 正直に言えば、自分はあまりポジティブな気持ちにはなれなかった。『 トイ・ストーリー3』(10)が完璧すぎたからだ。


 『トイ・ストーリー3』は『 美女と野獣』(91)『 カールじいさんの空飛ぶ家』(09)に続き、アニメーション映画として史上3作品目となるアカデミー賞作品賞ノミネートを果たした傑作中の傑作。シリーズものの3作品目で作品賞候補というのは、非常に珍しい。アメリカ最大の映画批評サイト「Rotten Tomatoes」では、いまだに98%の超高得点を維持。クエンティン・タランティーノ監督の2010年ベストワン映画にも選ばれた。




 コンテンツとしての魅力は一切衰えないが、物語として蛇足にならないのか? あの完璧なラストの続きを描く必要があるのか? 興行目的なのではないか? そういった疑問がぐるぐると脳内を駆け巡り、素直に受け入れることができなかった。懐かしのキャラクター、ボー・ピープが復活すると聞いても「なるほどな」とは思いつつもすぐに「観たい!」とはならなかったし、シリーズの生みの親であるジョン・ラセター監督のスキャンダルによる離脱も不安をあおった。世界公開され、Rotten Tomatoesで98%、世界興行収入は6億6700万ドル(Box Office Mojoより。7月12日現在)と大ヒットを記録しても、この目で見るまでは評価は下せないと思っていた。


 『トイ・ストーリー』シリーズは、おもちゃと持ち主の関係性を描く壮大なサーガだ。観客は、シリーズ3作品を通して、持ち主の心身の成長とおもちゃが現実を受け入れていく姿を見守ってきた。持ち主アンディの大学進学に伴い、訪れた永遠の別れ――。「おもちゃが心を持っていたら?」という斬新な設定から始まったこのシリーズは、面白くて楽しい娯楽作品の領域を超え、不朽の名作として老若男女の心に刻まれた。




 ウッディたちおもちゃは、アンディから少女ボニーへと引き継がれ、新たな生活が始まった。おもちゃは壊れるが、年を取らない。この先も物語を続けていくことはできるが、それは野暮というものだ。ラセター自身も、ストーリーテラーたちが持ち込んだアイデアを見るまでは「続編の意志はなかった」と語っている。しかし、『トイ・ストーリー』にはまだ「語るべき側面」があったのだ。


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