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『ザ・コラール 希望を紡ぐ歌』言葉にできない想いを奏で合う、ささやかで芯の通った英国映画

©GERONTIUS PRODUCTIONS LIMITED 2025

『ザ・コラール 希望を紡ぐ歌』言葉にできない想いを奏で合う、ささやかで芯の通った英国映画

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エルガー作曲「ゲロンティアスの夢」への挑戦



 本作は大きな感動の波が訪れるタイプの作品ではなく、素朴な中にユーモアと情熱と感情の機微を織り交ぜた映画となっている。現実社会に希望は見えないどころか、これからますます悪化していくことが予想される中、人々は合唱活動に打ち込むことで日常の平穏さを忘れまいとしているようだ。


 そうは言っても、やはり戦時中。皆が声を揃えて歌う曲は、敵国の作曲家のものでない方が好ましい。それゆえバッハの「マタイ受難曲」は取りやめとなり、代わりに何かないものかと悩んだ末、ガスリーがたどり着いたのは「威風堂々」でお馴染みの国民的作曲家、エドワード・エルガーによる「ゲロンティアスの夢」という曲だ。



『ザ・コラール 希望を紡ぐ歌』©GERONTIUS PRODUCTIONS LIMITED 2025


 ただし、この選曲でもなお、エルガー(および元々の詩を手掛けたジョン・ヘンリー・ニューマン)のカトリック的宗教観に基づく「煉獄」というモチーフがイギリス国教会の教義と合わないなどと異論が噴出するが、ガスリーが様々な編曲を施したり、設定を変えるなどして、アマチュア合唱団にとって歌いやすいものへと変化を遂げていく。


 しかしこれが原因で、ラスト付近に思いがけず登場する”ある人物”の逆鱗に触れたりもするのだがーー。





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