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『ドラマなふたり』2026年上半期ベストムービーの1作、ベルイマン作品との関連
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ボストンのカフェで運命的な出会いを果たしたチャーリー(ロバート・パティンソン)とエマ(ゼンデイヤ)は、順調な交際を続けて結婚を間近に控えている。結婚式が7日後に迫ったある夜、付添人を務める親友夫婦と4人で食事をしていた時、エマがとあるゲームを提案する。それは、各々がこれまでで最悪の行いを告白するというもの。軽い気持ちで始めた遊びのつもりが、エマが語った衝撃の告白に全員が凍りついてしまう。やがてそれが、エマとチャーリーの結婚にまで影を落とすことになろうとは!?
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ノルウェー出身の監督が仕掛けた毒
前作『ドリーム・シナリオ』(23)では、ある日突然、何百万人もの見知らぬ他人の夢の中に姿を現し、一躍有名人になってしまう大学教授(ニコラス・ケイジ)の幸運と、直後に訪れる悲運を描いた、ノルウェー出身のクリストファー・ボルグリ監督。ボルグリが再び監督と脚本を務める最新作『ドラマなふたり』(26)も、自分の力ではどうしようもないループにハマった人間の悲しさと可笑しさを描いたエッジィな作品に仕上がっている。
複数が集まった席でアルコールが入ると、人は危険な提案をしてみたくなるもの。ボトルを回して先端が正面に来た人物に、“真実か挑戦か”、つまり秘密を告白するか、その場で恥ずかしいことに挑戦するかの二者択一を迫るゲーム“トゥルース・オア・ディアー”などはいい例かもしれない。さて、エマが提案する告白ゲームはそれに比べるとリスクは低いと思われたが、さにあらず。チャーリー、そして2人の結婚式で付添人を引き受けるレイチェル(アラナ・ハイム)とマイク(ママドゥ・アティエ)の3人が告白した過去一最悪な行いも、まあまあエグい内容だったが、最後にエマが話したことがテーブルの空気を一変させる。

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ここで、エマの告白をリークすることが致命的なネタバレになるとは思えないが、それは徐々に外堀から埋めることで想像していただくとして、事態を予想外に悪化させるのが、アナの告白とレイチェルの実体験に関連があったこと。それも、半端な関連ではない。2人は少し間違えると同類の事件の加害者と被害者になる可能性だってあったのだ。いくら親しくても、秘密にしておいた方がいいことはある。言ってしまうと、それまで強固と思われていた友情、そして、結婚を控えた最愛の人の気持ちを萎えさせる場合だってあるのだ。
ここで、ボルグリが手腕を発揮する。彼は特に、チャーリーの心に巣食うわずかな疑念が次第に抑止不能になっていくプロセスを、北欧の監督独特のシニックなタッチで綴っていく。抑制不能になった疑念がやがて周囲まで巻き込んで、注目のウェディングパーティへと傾れ込んでいく様子は、恐怖を通り過ぎて笑いを堪えるのに苦労してしまう。
北欧の監督独特の視点は、エマの秘密の設定にもあからさまだ。アメリカ社会がどうにもこうにも抜け出せない病理を物語の鍵に使ったことが、アメリカ人だけでなく、昨今の犯罪の傾向に恐怖する日本人にとっても、俄然他人事ではなくなるのだ。
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