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『バックルームズ』デジタル世代が真に怖いものを追求したA24ホラー
※本記事は物語の詳細に触れているため、映画未見の方はご注意ください。
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A24史上最高の興行収入を記録
2026年の全米サマーシーズンに公開され、噂が噂を呼んでロングランヒットを飛ばしたスリラー『バックルームズ』。製作のA24は低予算で良質の作品を生み出すスタジオとして映画ファンに信頼されている。本作も製作費は1,000万ドルというハリウッド映画にしては低予算。ところが、これが1億9,700万ドルというA24史上最高の興行収入を計上したのだから驚くしかない。ちなみに、それまでの記録は『マーティ・シュプリーム』(25)の9,600万ドル。『バックルームズ』は、その2倍もの数字を計上し、2026年の全米興行成績では『スター・ウォーズ/マンダロリアン・アンド・グローグー』や『ミニオンズ・アンド・モンスターズ』を上回って第9位にランクインしている(2026年9月7日現在)。
A24の記録という点で、もうひとつ注目したいのは本作がA24史上最年少の監督によってつくられたこと。ケイン・パーソンズ監督は、本作を完成させた時点で弱冠20歳。ハイスクール在学時からYouTuberとして活動しており、大学進学に迷っていたところ、A24に声をかけられ、クリエイティブの道を進むことになったという。A24が注目したのは、パーソンズがYouTubeにアップした「The Backrooms (Found Footage)」というタイトルの動画と、これに続くwebシリーズ。この累計2億回以上の再生回数を記録した映像作品の世界観を長編映画として表現したのが、『バックルームズ』だ。

『バックルームズ』© 2026 Backrooms Rights LLC, PC Films, LLC. All Rights Reserved.
物語を簡単に説明しておこう。1990年代、カリフォルニアで経営不振の家具店を営むクラーク(キウェテル・イジョフォー)はアルコール依存症と離婚という問題を抱え、イライラを募らせていた。そんなある日、地下店舗の壁にすり抜け可能な箇所があることを発見した彼は、そこを抜けて見知らぬ部屋に到達する。黄色い壁と照明、オフィスビルの中のような空間が広がり、廊下を抜けるとまた同じような部屋が。このミステリアスな“バックルーム”に興味を抱いた彼は、若い従業員を引き連れて、その謎を解こうとする。どこまで行っても無人……そう思われたバックルームには、じつは“何か”が潜んでいた。そして若い従業員は無残にもそこで命を落とすが、クラークはそれでもこの空間にどんどん魅了される……。
以上が前半のあらすじだが、この本筋の一方で、“エイシンク”と呼ばれる研究組織がバックルームを監視し続けていることも明らかになっていく。