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『マイノリティ・リポート』映画のためにシンクタンクを設立!?スピルバーグが本気で取り組んだ未来描写

(C)2013 Twentieth Century Fox Home Entertainment LLC. All Rights Reserved.

『マイノリティ・リポート』映画のためにシンクタンクを設立!?スピルバーグが本気で取り組んだ未来描写

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幻の企画だったディック原作のSF



 この『マイノリティ・リポート』は、『ブレードランナー』(82)や『トータル・リコール』(90)、『スクリーマーズ』(95)、『クローン』(01)、『ペイチェック 消された記憶』(03)、『スキャナー・ダークリー』(06)、『NEXT-ネクスト-』(07)、『アジャストメント』(11)、『トータル・リコール』(12)などと同じく、フィリップ・K・ディックの短編が原作の、SF作品である。ディック作品に共通する“自己の喪失”“立場の逆転”“権力組織からの逃亡”といった要素を、この映画も色濃く持っている。


 元々90年版『トータル・リコール』の続編として93年に企画され、同作の脚本家だったロナルド・シャセットとゲイリー・ゴールドマンによってシナリオ化された。だが企画したカロルコ社が倒産し、プロジェクトはお蔵入りとなる。その後、『トータル・リコール』とは独立した作品として企画が進み、監督としてヤン・デ・ボンが予定され、ジョン・オーガスト、ジョン・コーエン、フランク・ダラボンらによって、リライトが繰り返されるが、実現には至らなかった。


 やがてトム・クルーズが、『アイズ ワイド シャット』(99)の撮影中にコーエン版のシナリオを読み、スピルバーグに送ったことで、具体的に制作がスタートする。スピルバーグは、脚本家のスコット・フランクに依頼して、原作小説から新しくシナリオを起こし、ファンタジー色を抑えた最終稿が書かれた。



(C)2013 Twentieth Century Fox Home Entertainment LLC. All Rights Reserved. 


 同時にスピルバーグは、プロダクションデザイナーのアレックス・マクドウェルに、この映画の世界観を具体的にイメージ化するように依頼した。マクドウェルは98年という早い段階から、ピクセル・リバレーション・フロント社と共にプリビズの作成を開始している。またVFXのスタジオとしてILMと、97年からドリームワークス傘下になったパシフィック・データ・イメージ(PDI)社(*1)が選ばれ、準備段階のCGの制作を始めている。



*1 PDIは、80年にパロアルトに設立された、非常に長い歴史を持ったCGスタジオである。00年にはドリームワークスに完全売却され、スタジオ名がPDI/ドリームワークスに改められた。当初は映画のVFXやCMの仕事も継続していたが、『シュレック』シリーズのヒットに伴って、劇場用フルCGアニメ専用スタジオになった。しかし、ドリームワークス・アニメーション社が経営不振に陥り、15年にPDI/ドリームワークス・スタジオは閉鎖となった。現在は、グレンデールのドリームワークス・アニメーション・スタジオと、中国との合弁企業であるオリエンタル・ドリームワークスでCG制作が行われている。



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