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  4. 『ア・ゴースト・ストーリー』可愛らしく深遠な幻想譚が、極秘裏に制作された理由とは? ※注!ネタバレ含みます。
『ア・ゴースト・ストーリー』可愛らしく深遠な幻想譚が、極秘裏に制作された理由とは?  ※注!ネタバレ含みます。

『ア・ゴースト・ストーリー』可愛らしく深遠な幻想譚が、極秘裏に制作された理由とは? ※注!ネタバレ含みます。


世間の注目や期待から逃れ、失敗も辞さぬ覚悟で臨んだプロジェクト



 IndieWireのインタビュー記事によると、構想を立ち上げた当初、デヴィッド・ロウリー監督は本作について冗談半分で「アピチャッポン・ウィーラセタクンが『ビートルジュース』をリメイクしたかのような作品」とも称していたのだとか。実のところ、その頃の彼にはこれが一体どのような作品になるのか、はたまた映画として成立しうるのか、皆目見当もつかない状態だった。一言で言えば、実験作である。


 だが、本能がそうさせたのか、彼はディズニー映画『ピートと秘密の友達』(16)のカラー調整をようやく終え、映画完成から2日と経たないうちに、企画があまりにレアな状態の『ア・ゴースト・ストーリー』のカメラを回し始めていた。それも極秘裏に。現場には『セインツ-約束の果て-』(13)で気心知れた仲となったケイシー・アフレックとルーニー・マーラも集結。彼らは詳細も知らぬまま、ただロウリー監督と何かに取り組みたいという思いだけを胸に、自分のエージェントにも内緒でこの現場へと足を運んでいたのだ。




 一般的な映画ビジネスだと、まず企画が立ち上がると、その権利価値をマーケットで測って資金を集めるパターンが多いもの。本作はその流れに逆らうかのごとく、とにかくカメラを回し始めること、創造しながら撮ることに重きを置いたわけである。


 それはなぜか。ロウリー監督に言わせると「本作に関しては、世間の注目や期待といったプレッシャーから解放された状態で制作したかった」とのこと。なるほど、実験には”失敗できる自由”が不可欠だ。そこにはビジネスよりも先行した、飽くことなきクリエイティブ精神が見て取れる。資金も場所も自分たちの力だけで確保し、彼らはこうして失敗を恐れぬ環境を手に入れた。本作の大胆でありながら繊細な手触りは、こういった特殊なスタンスから生まれたものなのだろう。



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