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『ヒューゴの不思議な発明』 実は3Dの超マニアだったマーティン・スコセッシ!

『ヒューゴの不思議な発明』 実は3Dの超マニアだったマーティン・スコセッシ!

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巨匠とニューメディアの関係



 『アバター』(09)の興行的成功で、各映画会社は収益を増やすために、3D映画の本数を劇的に増加させた。そして、後述する50年代の第一次ブーム、『13日の金曜日Part3』(82)や『ジョーズ3』(83)に代表される80年代の第二次ブームに続く、第三次3D映画ブームが到来する。しかし中には監督が望んでいないのに、ムリヤリ3Dにさせたと思われる作品も少なくなかった。


 だがその狂騒の中で、ヴェルナー・ヘルツォーク、ヴィム・ヴェンダース、ジャン=リュック・ゴダールといった監督たちが、相次いで3Dの企画を発表した時は、かなりの驚きだった。なぜなら彼らは、伝統的な映画技法にこだわってもおかしくない、作家性の強い巨匠だからである。


 特に、今回取り上げる『ヒューゴの不思議な発明』(11)を監督したマーティン・スコセッシは、古い映画フィルムの修復・保存活動を行う非営利団体「The Film Foundation」の会長も務めており、もっとも映像メディアに対して保守的なイメージがある。


 だが、そもそもデジタルシネマというアイデアの原型を発想したのは、スコセッシ本人なのだ。というのも、70年代末にカラーフィルムの退色が問題となり、スコセッシはメーカーへの抗議の意味を込めて『レイジング・ブル』(80)を白黒(一部カラー)フィルムで撮影している。




 彼はこの時、もう1つの解決策を探るべく、当時NHKの為ケ谷秀一氏(現・女子美術大学評議員)に「NHKは、退色しないハイビジョンと言う新しい映像システムを開発しているということだが、見せてもらえないか」という問い合わせをしていた。まだこの時ハイビジョンは、映画制作用にはトータルシステムとして技術的に未熟だったため、採用には至っていない。だがスコセッシの先見性には驚かされるし、同時に長く映画を保存し続けることの重要性を彼が強く感じていたと理解できる。



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