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若きスティーヴン・モリッシーを描いた『イングランド・イズ・マイン』は、何故あなたの心に響くのか?

若きスティーヴン・モリッシーを描いた『イングランド・イズ・マイン』は、何故あなたの心に響くのか?


労働者階級の若者を描いた名作からのインスピレーション



 ギル監督が本作を撮るために参考にした作品は多い。たとえば、ポール・トーマス・アンダーソン監督の『ゼア・ウィル・ビー・ブラッド』(07)『ザ・マスター』(12)のロングショットは撮影に大きなインスピレーションをあたえたという。また、ライブハウスでスティーヴンがひとりでヘッドフォンを被っている場面はリン・ラムジー監督の『モーヴァン』(02)でヒロイン、サマンサ・モートンがやっていたことを、そのまま拝借してきたとのこと。


 何より、本作に大きな影響を与えたのは、1963年にジョン・シュレシンジャー監督が手がけた『Billy Liar』だと、ギルは語る。キース・ウォーターハウスの小説を映画化した、この映画は、さまざまな女性に囲まれている作家志望で妄想好きの青年の夢と挫折を描いたもので、残念ながら日本では公開されていない。はけ口を必死に求める労働者階級の若者像はスティーヴンと重なるだけでなく、同僚や上司との噛み合わないやりとりなどのオフィスの描写には多大な発想を得たとのことだ。




 ザ・スミスのナンバーは思春期の悲痛の極みと評されることもあるが、『イングランド・イズ・マイン』は、まぎれもないそれだ。実際、脚本の最大のヒントとなったのはザ・スミスの初期の詞であるとギル監督は語っている。スティーヴンの心の痛みがリアルに響くのは、それが監督の実体験と重なりあったから、なのだ。



文: 相馬学

情報誌編集を経てフリーライターに。『SCREEN』『DVD&動画配信でーた』『シネマスクエア』等の雑誌や、劇場用パンフレット、映画サイト「シネマトゥデイ」などで記事やレビューを執筆。スターチャンネル「GO!シアター」に出演中。趣味でクラブイベントを主宰。



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作品情報を見る



『イングランド・イズ・マイン モリッシー, はじまりの物語』

2019年5月31日(金)、シネクイントほか全国ロードショー

配給:パルコ

公式サイト: http://eim-movie.jp/

 (c)2017 ESSOLDO PICTURES LIMITED ALL RIGHTS RESERVED.

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