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『バック・トゥ・ザ・フューチャー Part2』ロバートゼメキスが「チキン!」に込めた自戒の念とは

(C) 1989 Universal Studios. All Rights Reserved.

『バック・トゥ・ザ・フューチャー Part2』ロバートゼメキスが「チキン!」に込めた自戒の念とは

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影響を受けた現在の映画たち



 『バック・トゥ・ザ・フューチャーPart.2』はパート1のラストから始まる。未来へ戻ったドク、マーティ、ジェニファーの乗った空飛ぶデロリアン。そして、それを発見してしまうビフ。ここから過去と現在、別の現在、未来を行き来する大騒動となる。


 本作の白眉は傑作であるパート1を、1作まるごと“前フリ”にした贅沢かつ緻密な脚本だ。


 「もしも、もう一人の“自分”に会ったらビックリして気絶するか、パラドックスを起こし宇宙を崩壊させるか!」ドクがマーティをこう脅すのだが、実際には既に公開している映画(パート1)の内容は変更できないことを念押ししているワケだ。その上で、ビフから気づかれないようにスポーツ年鑑を奪わなければならないという“縛り”にもなっている。



『バック・トゥ・ザ・フューチャー Part2』(C) 1989 Universal Studios. All Rights Reserved.


 この“縛り”によって、パート2のマーティたちはパート1には“映っていない”場所や角度での行動を余儀なくされる。これは『カメラを止めるな!』(18)の前半/後半と同じ構造だ。


 また、確定している作品を壊さないように、その裏側で別の物語を進めるという点では『アベンジャーズ/エンドゲーム』(19)と、1作目『アベンジャーズ』(12)『マイティ・ソー/ダークワールド』(13)などの関係とも同じである。



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