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『ブギーナイツ』今だからこそ見るべき、鬼才ポール・トーマス・アンダーソンの出世作にして最高傑作

『ブギーナイツ』今だからこそ見るべき、鬼才ポール・トーマス・アンダーソンの出世作にして最高傑作


どん底に落ちてもかまわない、とにかく生きろ



 他にも本作で発掘された個性派は多い。どんなときもスケート靴を脱がない新進ポルノ女優ローラーガールを演じたヘザー・グラハムは『オースティン・パワーズ:デラックス』(99)等で人気を博し、妻の浮気に悩まされつづる助監督リトル・ビル役のウィリアム・H・メイシーは『ファーゴ』(96)に続いて高評価を得た。男優役のドン・チードル(『アベンジャーズ』シリーズ)、男性ストリッパーに扮したトーマス・ジェーン(『ドリームキャッチャー』(03))、麻薬中毒の大富豪を演じたアルフレッド・モリーナ(『スパイダーマン2』(04))は本作をステップにしてキャリアを築き上げていった。


 主人公エディはもちろん、ほとんどの主要キャラクターが栄光を味わい、どん底を経験する。ポルノ映画界は日の目を見ないある種の裏稼業で、特殊な世界ではあるが、『ブギーナイツ』にはどんな世界でも変わらない普遍的なテーマがある。どんなに落ちても、どんなにバカでも、人はやり直せる。とにかく、生きろ――そんなメッセージを、アンダーソン監督はロングショットをはじめとするさまざまな技巧を凝らし、現実離れすることなく地に足を付けて伝える。令和の不安定な時代を生きる今だからこそ、『ブギーナイツ』は見直されるべき映画なのかもしれない。



文: 相馬学

情報誌編集を経てフリーライターに。『SCREEN』『DVD&動画配信でーた』『シネマスクエア』等の雑誌や、劇場用パンフレット、映画サイト「シネマトゥデイ」などで記事やレビューを執筆。スターチャンネル「GO!シアター」に出演中。趣味でクラブイベントを主宰。



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『ブギーナイツ』

ブルーレイ ¥2,381+税/DVD ¥1,429 +税

ワーナー・ブラザース ホームエンターテイメント

(c)1997 New Line Productions, Inc. All rights reserved.

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