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『トップガン』ジェリー・ブラッカイマーとトニー・スコットの初タッグが生んだ地上の『スター・ウォーズ』

(C)1986 BY PARAMOUNT PICTURES CORPORATION. ALL RIGHTS RESERVED. TM,(R)&(C)2014 by Paramount Pictures. All Rights Reserved.

『トップガン』ジェリー・ブラッカイマーとトニー・スコットの初タッグが生んだ地上の『スター・ウォーズ』

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吐きながら床にへばり付いたトム・クルーズ



 そのため、俳優たちは苦難を強いられる。主人公のマーヴェリックを演じるトム・クルーズを始め、F-14に搭乗するパイロットを演じる全出演者は、実物のF-14を再利用したジンバル(物体を回転させる回転台の一種)  に座って、コックピットの中で前後左右に揺さぶられる感覚を体験。最大の見せ場であるドッグファイトは、ジンバルを用いて撮影されたコックピット内の様子と、別撮りした空撮を組み合わせ、編集したものだ。



(C)1986 BY PARAMOUNT PICTURES CORPORATION. ALL RIGHTS RESERVED. TM,(R)&(C)2014 by Paramount Pictures. All Rights Reserved.


 俳優たちはまた、実物のF-14の後部座席に座って飛行し、それが映像に残されている。トム・クルーズは、映画公開から30年の節目を迎えた2016年の10月、人気トーク番組"ジミー・キンメル・ライブ!"に出演した際に、飛行中に極度のGを感じて機内で嘔吐したことを、まるで昨日の出来事のように告白している。コックピットに座った俳優たちの中で唯一吐かなかったのは、マーヴェリックの親友グースを演じた、アンソニー・エドワーズだけだったようだ。CGIテクノロジーがなかった時代を象徴するような話である。



続編にも使用される"デンジャー・ゾーン"



  "ジミー・キンメル・ライブ!"にはもう1人、30周年を記念してスペシャルゲストが招かれていた。ドッグファイト・シーンを盛り上げる"デンジャー・ゾーン"を歌って一躍ヒットシンガーとなったケニー・ロギンスだ。言うまでもなく『トップガン』は映画音楽界の名プロデューサーであり作曲家のジョルジョ・モロダーが、ブラッカイマーと組んだ渾身のMTV映画である。


 中でも、テーマ曲とも言える"デンジャー・ゾーン"は、モロダーと相棒の作曲家、トム・ウィットロックの共作で、当初ブラッカイマーは、メジャーなシンガーに歌わせる予定だった。オファーされたのは、TOTO、ブライアン・アダムス、REOスピードワゴン、コリー・ハート等だったが、どれも交渉が成立せず、ウィットロックは最終的にサンフェルナンドバレーにあるケニー・ロギンスの自宅を訪問。歌詞を見せられたロギンスは即興で演奏を披露し、チャンスをものにする。



 因みに、実に34年ぶりの続編『トップガン マーヴェリック』(20)でも、"デンジャー・ゾーン"は使用される予定だ。ロギンス本人が言うには、最新バージョンはロギンスと若いロックシンガーのデュエットになるらしい。


 その『トップガン マーヴェリック』では、現役を退き、次世代パイロットの育成に情熱を注ぐマーヴェリックの姿が描かれる。演じるのは勿論トム・クルーズだ。今年57歳のクルーズが演じるマーヴェリックは、コックピットに身を沈めて背面飛行に挑戦し、地上ではカワサキのNinja H2に跨がり、ティアドロップのサングラスを変わらず愛用している。フライトジャケットの背中に貼られたエンブレムは前作と少し異なるものの、クルーズの帰還は映画ファンとして嬉しい限りだ。



 また、ライバル、アイスマン役のヴァル・キルマー、不慮の事故で亡くなった親友グースの息子、ブラッドリー(マイルズ・テラー)等、"デンジャー・ゾーン"同様、前作とリンクする音楽とキャラクターが次々と登場して、『トップガン』リアルタイム世代の郷愁をそそる。



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