1. CINEMORE(シネモア)
  2. Director‘s Interview
  3. 生きて動いている三島由紀夫に会える!豊島圭介監督&刀根鉄太プロデューサー『三島由紀夫vs東大全共闘 50年目の真実』【Director’s Interview Vol.57】
生きて動いている三島由紀夫に会える!豊島圭介監督&刀根鉄太プロデューサー『三島由紀夫vs東大全共闘 50年目の真実』【Director’s Interview Vol.57】

生きて動いている三島由紀夫に会える!豊島圭介監督&刀根鉄太プロデューサー『三島由紀夫vs東大全共闘 50年目の真実』【Director’s Interview Vol.57】


3月20日公開の『三島由紀夫VS東大全共闘 50年目の真実』は熱量の高いドキュメンタリーだ。1969年に行われた三島由紀夫と東大全共闘メンバーによる公開討論、当時の貴重な映像と当事者たちのインタビューで、その意味をあぶりだす。社会を揺るがせた学生運動家たちと右翼的言動で知られた三島の対決は知的にしてスリリング。エンターテインメントの域に達している。


そんな本作の監督はなんと豊島圭介。2003年『怪談新耳袋』(BS-TBS)でデビューし、『裁判長!ここは懲役4年でどうすか』(10)『ヒーローマニア生活-』(16)など一貫してエンタメ色の強い劇映画撮り続けてきた。今回豊島が自身初のドキュメンタリーに挑んだ理由や、三島由紀夫の死の真相にまで肉薄した製作過程を、豊島監督と彼を起用したTBS映画部の刀根プロデューサーが明かしてくれた。


Index


50年の時を超えて発掘された超貴重映像をレストア



Q:三島由紀夫と東大全共闘が討論した事実は知っていましたが、TBSに映像が残されていたことに驚きました。討論の映像を発見されたのは、どういう経緯だったんですか?


刀根:ここ何年か、TBSの中で過去の映像や音声を発掘し活用しようという気運が高まっていました。そんな中、2018年の頭ぐらいに「三島由紀夫の映像は TBS が一番多くあるんじゃないか」という情報が、今回企画協力で参加された小島英人さんからあって、三島の生涯を描くような映画が形にできないかというアイデアが生まれました。



左:刀根鉄太プロデューサー  右:豊島圭介監督


全部で4時間を超える三島の素材を試写すると、この討論が一番面白い。この討論にスポットを当てたドキュメンタリー映画という形が、いいんじゃないかと思うようになりました。当初はフィルムをテープにおこしたものしかなかったんですが、2019年に入ってから、幸運にもフィルム原盤が全て残っていることがわかりました。そのフィルムの映像を今回レストアして、映画化することができました。


Q:映像のレストアは、かなり大変な作業だったのでは?


刀根:『生きてみたいもう一度 新宿バス放火事件』(85)という映画を製作した時のノウハウが役に立ちました。パラ消しという画面上のゴミを取る作業も、年々進歩していて、手作業ではなくデジタルでできます。でも最後は目で見てやるんですけど。やっぱりフィルムという形で残っているのが非常に良かったですね。


Q:フィルムの質感がしっかりありながら、すごく鮮明なので臨場感があるし、音声も意外に鮮明でしたね。


刀根:結構はっきり収録されていましたね。当時20代だった記者や、照明マンだったり、音声担当だったり、先人たちがちゃんと撮っていてくれてよかったです。




Q:三島由紀夫は今年没後50年ですが、そういうタイミングも意識されましたか?


刀根:それもありますね。ただなんとなく三島由紀夫という存在がずっと気になっていて、節目として丁度いい、というのもあったんですけど。没後50年ありきで進んだわけでは決してないですね。


Q:たまたま完成が没後50年に重なったということですね。


刀根:この討論は天皇論があったりして、おそらく気軽に地上波でかける機会がなく、50年間世に出ることがなかったと思うんです。そういう意味では反省というか、テレビ屋として、もっと早く皆さんに届けるべきだったのかなと思います。


豊島:でも結果として50年経ったのが良かったかもしれないですけどね。


刀根:そうですね。関係者の皆さんにお話を聞く時に、「没後50年だから語る」という方もいらっしゃったので、結果としては良かったと思います。



PAGES

この記事をシェア

公式SNSをフォロー

counter
  1. CINEMORE(シネモア)
  2. Director‘s Interview
  3. 生きて動いている三島由紀夫に会える!豊島圭介監督&刀根鉄太プロデューサー『三島由紀夫vs東大全共闘 50年目の真実』【Director’s Interview Vol.57】