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フィクションを通して、現実に起こっている問題を伝える『ワンダーウォール 劇場版』前田悠希監督【Director’s Interview Vol.61】

フィクションを通して、現実に起こっている問題を伝える『ワンダーウォール 劇場版』前田悠希監督【Director’s Interview Vol.61】

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文化が持つ力



Q:前田監督の映画との出会いや、映画を作ろうと思ったきっかけはどういったものだったのでしょうか。


前田:小学生の時、テレビから流れてきた『雨に唄えば』の「Singin' in the Rain」が何だか気になって、レンタルビデオで『雨に唄えば』を借りて見たのですが、それがめちゃめちゃ面白かったんです。雨の中で自由に歌い、踊っているのを見て、こんなに自由でいいんだって、驚き感動しました。それが映画との出会いですね。そこからどんどん映画にハマって、自分も作ってみたいなという思いが、自ずと芽生えてきましたね。


Q:また映画を作る機会があるとしたら、どんな映画を作ってみたいですか。


前田:やはり、なんらかの形で社会に接しているものを作りたいですね。自分の中では、生きづらいなって思っていた時期が結構あったんです。キューピーを演じた須藤蓮くんと話をしていても、彼も生きづらいって言いますしね。では若い人が生きづらいと仮に仮定して、なぜ生きづらい社会になってしまったんだろう、生きづらくならないために、次の社会はどうすればいんだろう、みたいなことを、少しでも考えることのできる作品を作りたいと思います。




Q:この新型コロナウイルス禍で、あらゆるところにいろんな影響が出ています。映画界も例外ではありません。今まさにおっしゃったような、社会に対して何ができるのかということも、とても重要になってきているかと思います。今世の中が抱えている問題について、思いを聞かせてください。


前田:文化が持つ力って、自分たちの想像以上にすごいことを、人間に対して与えているはずなんです。ですが、日本では文化の相対的な価値が高いかというと、そうとは思えない。どうしても、経済や実益のあるものに重きが置かれてしまっている。


例えばドイツでは、アーティストに対して大規模な支援をすると発表があったのですが、そういう認識に立つことが、自分たちを救うことにも繋がっていくのかなと思います。


辛い時だからこそ、文化を通して生きていくヒントを見つけられるといいなと思いますね。



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監督:前田悠希

1993年生まれ。愛知県出身。早稲田大学在学時に自主映画を制作。監督作『ヴェロニカの憂鬱』(2013年・共同監督)が第26回早稲田映画まつりグランプリ、第26回東京学生映画祭役者賞を受賞。卒業後、NHKに入局。京都放送局に赴任し、ドキュメンタリー番組などを制作。2018年、『京都発地域ドラマ ワンダーウォール」でドラマを初演出し、アメリカ国際フィルム・ビデオ祭でシルバースクリーン賞(エンタテインメント部門ドラマカテゴリー)を受賞。現在は、名古屋放送局でドラマ番組の制作に関わる。



取材・文:香田史生

CINEMOREの編集部員兼ライター。映画のめざめは『グーニーズ』と『インディ・ジョーンズ 魔宮の伝説』。最近のお気に入りは、黒澤明や小津安二郎など4Kデジタルリマスターのクラシック作品。






『ワンダーウォール 劇場版』

出町座先行公開中&6月19日(金)シネマカリテほか全国順次ロードショー 

 (c)2018 NHK

配給:SPOTTED PRODUCTIONS

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