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『きまじめ楽隊のぼんやり戦争』「映画を撮るために生きている」池田暁監督の奇異なる世界を楽しみ抜いた、前原滉&きたろう【Director’s Interview Vol.109】

『きまじめ楽隊のぼんやり戦争』「映画を撮るために生きている」池田暁監督の奇異なる世界を楽しみ抜いた、前原滉&きたろう【Director’s Interview Vol.109】

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池田監督は、スタッフに本当に愛されている



Q:きたろうさんが演じられている伊達は、本編の40分過ぎに登場しますね。伊達は他のキャラクターと比べて感情がやや多めに乗っていて、非常に新鮮でした。


きたろう:ああ、良かった。でも撮影では、「抑えたい」という監督との戦いでした(笑)。でも池田監督が言う面白さというのは非常に納得できて、笑いを取るために何かをするより、かき消したほうが面白いんですよね。そういうことを学びました。


あと池田監督は、スタッフに本当に愛されている! 現場では、みんなが「池田を何とか支えてやろう」という気持ちで動くんです。新しいことをするやつをサポートしたいという空気で満ちあふれていましたね。


前原:いやぁ、本当にそうでしたね。演者も、名だたる方々が揃っているのに、我を通すんじゃなく池田さんの世界に乗っかっていくことを楽しんでらっしゃる。後輩として、そうした背中を見られたのは幸せでした。


現場の雰囲気もすごくよかったですね。撮影以外ではみんなあのキャラクターでは話していないので(笑)、笑いが絶えない現場でしたね。



(c)2020「きまじめ楽隊のぼんやり戦争」フィルムプロジェクト


池田:徹夜とかなかったですしね。実は、脚本の段階で、そうならないようにしました。昼のシーンが多かったでしょう? あれは、夜中の2時3時まで撮影が延びるのが嫌だったからなんです(笑)。


Q:たしかに……(笑)。


前原:家のシーンくらいですよね、夜に撮ったのは。


池田:そうそう。夜のシーンでも、日中に撮りました。もちろん苦労されているスタッフさんはいらっしゃいますが、なるべく大変にならないよう、脚本段階で気を付けましたね。


きたろう:助監督も元気がよくて、見習いたいなと思いましたね。


Q:各キャラクターの個性が立っていますが、キャスティングはどうやって進めていったのでしょう。


池田:自主映画時代から出てくれている役者さんが6人くらいいて、彼らや、一度ご一緒しているきたろうさんにまずお声がけして、露木役に関しては実はすぐには決まらなかったんです。ただ、キャスティングの候補で前原さんのお名前が挙がり、お写真を拝見した時点で「ぜひお願いします」とお伝えしました。『化け物と女』のときと同じキャスティングディレクターだったので、僕が好きそうな方を的確に提示してくれましたね。


きたろう:嶋田久作さんなんて、その場にいるだけで面白いもんね。


池田:本当に。ずっと撮っていたいなと思う方ばかりでしたね。



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