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「オリバーな犬、(Gosh!!)このヤロウ」オダギリジョー監督 脚本と編集の魅力、辛い現場、賛否分かれるものづくり【Director’s Interview Vol.142】

「オリバーな犬、(Gosh!!)このヤロウ」オダギリジョー監督 脚本と編集の魅力、辛い現場、賛否分かれるものづくり【Director’s Interview Vol.142】

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溢れ出る好きな作品たち



Q:では最後の質問です。ドラマの中では、マーティン・スコセッシの話が出てきますが、好きな映画監督をぜひ教えてください。


オダギリ:それはたくさんいますね。いちばん影響を受けたのは、やっぱりジム・ジャームッシュなんでしょうね。この作品に関して言うと、意識的に見返したのは、ジャン=ピエール・ジュネとテリー・ギリアム、ティム・バートンの作品ですね。あの辺のクリエイティビティはやっぱり憧れます。あとは、デヴィッド・リンチの独特の世界観。ああいうクリエイターになりたいという思いはありますね。あとはカウリスマキやクストリッツァの面白みも参考にしたい気持ちがありました。


ある船頭の話』のときは、溝口健二さんの作品を見返していました。その作品、その時の自分によって、見返す作品は変わると思います。


Q:見返している時に、新たな気づきや再発見するようなことはありますか。


オダギリ:それはありますね。ただ、それに影響を受けて真似にはしたくないので、そこは注意しています。やっぱり好きだから、無意識に真似てしまうことってよくあるんですよ。特にカメラアングルとか画作りに関して。そこはなるべく避けるように注意しながら観ていますけどね。


それでも、自分の好きな作品へのオマージュ的な部分は実はたくさんあるんです。気づく人には気づいてもらえたら嬉しいですし、それは自分でも楽しんで撮っています。好きな作品っていうのはやっぱり溢れ出てくるものだと思いますね。





脚本・演出・編集・出演:オダギリジョー

1976年2月16日生まれ、岡山県出身。03年、黒沢清監督の『アカルイミライ』で映画初主演を果たす。以降、俳優として数々の作品に出演。北村龍平、崔洋一、西川美和、松岡錠司、石井裕也、犬童一心、阪本順治、山下敦弘、中野量太、鈴木清順、井筒和幸、冨永昌敬、三木聡、中島哲也、三谷幸喜、是枝裕和、青山真治、園子温、李相日、キム・ギドク、ユー・リクウァイ、カン・ジェギュ、ジェニー・シュン、クリストファー・ドイル、ロウ・イエなどなど、国内外問わず数多くの映画監督の作品に出演している。自身での監督作は『バナナの皮』、『フェアリー・イン・メソッド』(ともに自主制作短編)、『さくらな人たち』(09/中編)。連続ドラマ「帰ってきた時効警察」(07)第8話では脚本、監督、主演の3役を務めた。『ある船頭の話』(19)で初の長編映画を監督。第76回ヴェネチア国際映画祭・ヴェニス・デイズ部門に選出された。



取材・文: 香田史生

CINEMOREの編集部員兼ライター。映画のめざめは『グーニーズ』と『インディ・ジョーンズ 魔宮の伝説』。最近のお気に入りは、黒澤明や小津安二郎など4Kデジタルリマスターのクラシック作品。



撮影:青木一成

ヘアメイク:シラトリユウキ

スタイリスト:西村哲也



ドラマ10「オリバーな犬、(Gosh!!)このヤロウ」

【放送予定】 2021年9月24日<第2回>、10月1日<第3回>

公式Instagram:https://www.instagram.com/nhk_oliver/

番組公式HP:https://www.nhk.jp/p/ts/ZPZJP2WJ9R/

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