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「オリバーな犬、(Gosh!!)このヤロウ」オダギリジョー監督 脚本と編集の魅力、辛い現場、賛否分かれるものづくり【Director’s Interview Vol.142】

「オリバーな犬、(Gosh!!)このヤロウ」オダギリジョー監督 脚本と編集の魅力、辛い現場、賛否分かれるものづくり【Director’s Interview Vol.142】

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映画とテレビ、編集の違い



Q:映画編集バージョンが存在するとは、それはぜひ観てみたいです。


オダギリ:映画とテレビだとやっぱり違いますからね。日常の中、ながら見する場合もあるテレビの環境と、お金を払って大きなスクリーンに向かい合い、集中して入り込もうとする映画とでは、やはり見せ方が変わって当たり前だと思っています。


少し話は変わりますが、例えばハリウッドシステムでは監督に編集権がもらえない場合があるんです。プロデューサーと編集の方とで仕上げる事も多く、それでは監督の意図が曲げられしまう事もあるでしょうし、海外の映画祭に参加すると、パンフレットに載っている作品情報には、脚本、監督、プロデューサー、編集、が載っていて、海外における編集の重要性を強く感じるんですね。だからこそ、自分の作品は編集まで責任を持つべきだと強く思っています。それが結果的に作品のオリジナリティに繋がることでもあるので。



『オリバーな犬、(Gosh!!)このヤロウ』オダギリジョー監督


Q:映画とテレビなので一概に比較は出来ないのですが、『ある船頭の話』と印象が全く違うのには驚きました。内容的なことはもちろんですが、『ある船頭の話』は考えさせるつくりになっていて、自分で情報を処理するために集中して観る必要に迫られる。一方で今回のドラマは、あれだけ登場人物がいて混み入った作りになのにも関わらず、すごく分かりやすい。ドラマ専門のベテランエディターが手掛けないと、ここまで見やすく出来ないのでは?とさえ思ってしまいました。


オダギリ:恐縮です。ありがとうございます。もちろん自分で編集しているとはいえ、編集スタジオで編集のプロの方に技術的なサポートやアイデアをもらったりもしました。そういうところで助けてもらっている部分は多々あります。


例えば、「普通だったらこうつなげる」みたいな方程式に乗っ取ったつなぎ方は嫌だったんです。だからプロの編集の方に情報をもらいつつ、教科書的な編集は避けるようにしていました。撮影監督が現場でサポートしてくれたように、編集の方にもサポートしてもらい、本当にいろんな方にサポートしていただいて、ようやく完成したんだと思います。





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